第4話
雑貨屋でナイフ5本と裁縫道具、布を3枚買って宿に帰った。
「うぅ~ん、どこにもいい包丁がなかったなぁどこも中途半端で……。仕方ない自分で作るか、いや闘技大会が終わってからにしよう」
宿屋の娘に湯を桶一つ分頼み、ただの水を桶1杯汲んで部屋に戻る。床に置いてから、座り腰にある2本の刀を外す。そのうち長い方を鞘から抜き、その漆黒の刀身を露わにする。
「待たせたな、手入れの時間だ」
油を入れた桶に、布をつけようとした時、
コンコン
「お湯をお持ちしました」
「あぁ入って」
「失礼しまっ、え」
持っていた桶を落としそうになってあたふたしている。どうやら抜身の刀に驚いたようだ。
「安心してくれ、手入れをしようとしていただけだ」
「そ、そうですか。ここにおいていきますね。では」
扉付近にお湯の入った桶を置いて、そそくさと逃げていってしまった。
「こりゃ、怖がられたかな?ま、いいか」
1時間たっぷりと手入れしてやった
3日後
「えーと、俺の対戦相手はっと、………レ、レジナル?」
はて、どっかで聞いたような。忘れた。
どうやら国主催で賭けが行われているようで、対戦表の横に倍率の書かれた紙が貼られていた。
「俺、誰にも賭けられられてねぇな。」
倍率一位は傭兵ギルド『月を狙う狼』のレッグルス、次点で『戦乙女』のニーナとなっているようだ
「仕方ねぇ、自分にかけるか」
賭けの受付もエントリーした場所と同じ場所だった。
「掛金は銀板5枚から手数料として銀板1枚が必要です。誰にいくらかけられますか?」
「リンに金貨1枚で」
「承りました。金貨1枚と銀板1枚になります」
残り残金は銀板2枚、銀貨3枚、銅板3枚、銅貨5枚。ちょっと使いすぎた感あるな
「受け付けました。賭けた相手が3位以内に入った場合、この札を闘技大会終了後、こちらにお持ちください。換金をします」
総掛金は金貨100枚分弱。これ俺が一位になれば200枚じゃね