第2話
先程の青年が街を歩いていた。
「手紙渡すのはクリアっと、戸籍は保留、一先ず宿でも探すかなぁ」
手持ちは金貨1枚か・・・・・・。1ヶ月くらい持つかな?
道を聞き、たどり着いた宿は”銀の簪亭”
「ふぅやっと着いたな」
「銀の簪亭へようこそ。ご宿泊ですか?」
「そう、2週間くらい泊まりたいんですけど・・・。」
「朝晩2食付きで銀板1枚と銀貨4枚です。」
「じゃぁこれで」
「金貨1枚からですね。………銀板8枚と銀貨6枚のお釣りです。103号室になります。お名前は?」
「リンです。」
「分かりました。水か必要なときは裏手の井戸を使って下さい。お湯がいるときは銅貨5枚で桶1杯分ご用意します。外出するときは必ず鍵をかけて下さいね。盗まれても責任は持たないので」
「分かりました」
部屋はいたって簡素で、入って右手に棚、右奥にベッド、目の前に窓という配置だ。
「つっかれたー」
入って早々、ベッドに飛び込む
「うぉっ、思いの外柔らかい」
はぁ~、闘技大会までどうすっかなぁ。傭兵やりたくないしなぁ。いや、別に怖い訳じゃないんだよ。むしろ、鬱陶しい感じがする。
「そういえば、闘技大会にエントリーしないといけないんだっけ?」
どこって言ってたかなぁ、………あ、闘技場だったな。しゃーない、行くついでに街も散策するかな。金無いけど・・・。
「では、エントリーを受け付けるにあたって、こちらの書類にサインして下さい」
簡単に言うと、試合中死んでも責任取りませんよ。という書類だ。
「ありがとうございます。エントリーを受け付けました。あなたは18試合目ですので、1回戦は2日目になります。また試合に使う武器及び装備はこちらで貸し出すので準備しなくて結構です。対戦表は3日後に張り出します。」
「了解です」
「おいおい、こんなひょろっちぃガキがでるらしいぜ。こりゃぁ余裕だな」
でたよ、親父曰くテンプレ。