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第1話

一人の青年がエルド王国の首都カンタロスの城門の前に立っていた。

「ふぅ~やっと着いたか。5日、長かった・・・。」

彼はそのまま城門をさも当然のようにくぐろうとした。

「ちょ、ちょっと君ぃ。ここに一般人は入れないよ」

「あ、すみません。手紙を渡すようにと言われて来たんですけど、エレナという人はいますか?女性なんですけど・・・。」

「トランヴァルト将軍のことか?」

「トランヴァルト?」

トランヴァルトという名は国内外で有名なのだが、どうやら彼は知らないようだった。

「そうだ。エレナ・トランヴァルト将軍だ。そんなことも知らんのか」

「えっと、多分その人だと思います。中にいるんですか?」

「今は遠征中でおらん」

「じゃぁ、手紙を渡してもらえますか?早乙女からと言えばわかるそうです」

「わかった。渡しておこう」

門番の一人は奥に引っ込んでしまった。

「あ、それとこの国で戸籍を得るにはどうしたらいんですか?」

「んー、一番手っ取り早いのは兵士になることかな」

「兵士になるにはどうしたらいんですか?」

「年2回の登用試験に合格すればいい。何、簡単だよ。ある程度の武術とギフトを持っていれば即合格の筈だよ」

「それっていつですか?」

「終わった」

「は?」

「今年の2回目の試験は先月にやった」

「えぇーーーー!?」

「傭兵でもして稼げばいいじゃないか」

「いやですよ傭兵なんて」

「まぁそれもそうか。・・・・・・あ、来週の闘技大会に出てみたらどう?」

「闘技大会?」

「そう、闘技大会。市民でも傭兵でも参加できるし、上位はみんなスカウトされるから。それと優勝賞金は金貨100枚だしね」

「おぉぉ。じゃあ、それに出てみます。ありがとうございましたぁ」

そう言って、彼は威勢良く街の方へ走っていった。彼の名は、リン。15年前に異世界人、早乙女練に拾われ、生きることを決意した青年だ。

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