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貧乏辺境貴族令嬢の契約結婚から始まる事件簿  作者: マモシ
第一章 見えない脅威

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隠された戦火

とりあえず作品の内容を少しでも早く知ってもらうため、5話までは出来次第投稿します。5話以降は予定通りの時間に投稿しますので、よろしくお願いします。

「……ここどこだっけ?」


私は見慣れぬ天井を見つめて起きた。

それに、ふかふかのベッド。これにも見覚えがない。


「……そうだった」


寝たまま整理して思い出した。私は公爵様と契約結婚したんだ。

それで昨日は流されるままにこの部屋に案内されて夕食を取って寝たのだった。


「おはようございます。奥様」

「は、はい!?」


いつの間にか部屋にメイドさんが入っていた。

名前は確かフランだったはず。


「フランさん頼むからノックはしてくれませんか?」

「失礼しました。ほんのサプライズです」

「は、はあ」


この屋敷は本当に変わっている。

それを実感していた。


「あ、あの準備は一人で出来ますよ?」

「これがお仕事ですから」


今、私はフランによって着替えをさせられていた。

こんなことは幼少期以来だ。

フランの手慣れた手つきで着替えはあっという間に済んだ。


「さあ、あとは……」


そうしてフランの迅速な仕事で私は朝の準備を終えた。

そうしてダイニングに降り朝食の席に座る。


「おはよう。リアリス」

「おはようございます。公爵様」

「……」


なぜか抗議の目が向けられる。

全く身に覚えがなく無視した。

触らぬ神になんとかだ。


「ところでリ・ア・リ・ス。昨日はよく眠れたか?」

「はい。公爵様」

「………わざとか?」

「はい?」

「呼び方だ!」

「??」


公爵様はよろしくなかったのか?


「ヴァン・リイ・フレイ様?」

「なぜフルネームなのだ!?」

「フレイ様?」

「そっちではない!」

「ヴァン様?」

「そうだ」


何か満足している公爵様。

どうもこれが正解だったようだ。

お偉い人の心はよく分からない。


「それでヴァン様」

「うん?なんだ?」

「私は今日からどうすれば?」


そう私は当面の問題だった事件は解決した。だからすることなどないはずなのだが。


「リアリスには今日から予定通り内偵をしてもらう」

「ですが、事件は解決したはずですが?」

「ああ、だが、一つ問題がある」

「……ヴァン様も気付きましたか?」

「ああ、昨日の話を聞いて、しばらく何か腑に落ちないと思っていた。それが今日分かった」

「「犯行の動機が分からない」」


二人の声が重なる。

それは確かに重く残る声だった。


「初めは貴重な魚や果物を欲してのことだとも思ったが、それにしてはやり方がおざなりだ。ここまでのリスクを背負ってやることではない気がしてな」

「はい。やるにしても、もう少しやりようがあると思いますし、何より魚や果物の為にはやり過ぎているようにも見えます」


確かに、果物や魚は長期保存が難しい。そのため貴重だ。

だが、そのためにしてはリスクを背負い過ぎている。


「つまりメリットとデメリットが合わないというわけだ」

「はい。そう思います」

「そこで考えた。奴らの目的は公爵家を陥れてその地位から引きづり落とすことではないかとな」

「……何か心当たりがおありで?」

「ああ、実はこれは秘密になっていることなのだがな、表面上は隣の領主と家は表面上は良好な関係になっているが実は一度戦争になりかけているんだ」

「!?」


それは確かに秘密だった。

この何年もの間でそんな噂すら聞かなかった話だ。


「戦争当時うちは隣の領民を誤って殺している」

「……それは」


その先の言葉は出ない。

口が動かない。私の手はその事実に恐れ微かに震えている。


「許されないことだ。ただ戦時中と言う事もあって王の権限のもとに許しをもらっている。だから表面上は良好だ。ただ、隣の領主はいまだに根に持っているし疑っている」


彼は少し口をゆがめて言う。


「公爵家が故意に殺したんだと」

「……」


その言葉は重く、足まで重く感じた。


「証拠はあるのですか?」

「ないと言いたいが……」

「なにか、疑惑になるものがあるのですね?」

「……」


彼は表情を歪めて答える。


「ああ」

「そう、その調査を私に任せたいと?」

「そうだ」


これは昨日の事件の比ではないほどの事件だ。

もし、判断を誤れば打ち首もあり得る内容だ。

ただ、そうと分かっていても一度聞いたものは無視できない。きっとママもそうしたはずだ。


そう、その考えにすがっている時点で、私はもう後戻りできないのだと分かっていた。


「その任務謹んでお受けいたします」

「ああ、公爵家を頼む」


その目には確かな覚悟を見て取れた。

ヴァン様は向き合う気だ。公爵家の闇に。





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フランの手慣れた手つきで着替え「はは」あっという間に済んだ。 →着替え「は」
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