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第一話
ーもう、終わりかー
そんな考えが何分も前から頭に浮かんで離れない。
あばらのほうが痛い。
確か、軍隊に打たれて…
考えたくない。もう終わりなんだから。
2か月ほど前、不倫していた国の王に裏切られ、私が妃をしていた国に攻め込んできた。
もちろん、いい結果は出なかった。
王室も、旦那も、召使も、国民も…全部なくした。
不倫なんてしなければよかった。
あっちの国と同盟でも結んでおけばよかった。母上の言うことをすべて聞いて、どこか違う国にお嫁に行っていればよかった。もっと勉強をしておけばよかった。もっと軍隊を強化しておけばよかった。
あばらが痛くなって、心臓にまで痛みが届く。
最後に、一人息子のエーデルに何かしておけばよかった。
荒れ果てた戦場が、シャッターを下ろされるように、どんどん見えなくなっていく。
「うっ!」
「どうした。リオナ」
少し茶色がかった金髪を横に流し、スプレーで固めてある。
薄く、美しい青色をした瞳が、こちらを驚いたように見ている。
青く、肩パットの入った軍服をきた、体つきのいい男が、私の真横に座っていた
「え、エーデル!?」




