憑依
「とりあえず どこ行こうか」アーサーは積極的に俺達を引っ張っている
負けてられないとジャックも「ずっと前に見える大都市にとりあえず行かないか?」
ユキとアーサーの眉毛が同時に上にいった
「おいおい...冗談はよそうぜ」
「アンタ知らないの?あそこで何が起きているか」
どうやらジャックは引かれているようだ
「やめておこうユキ知らない方が幸せなこともある
ジャック理由は言えないけどあそこには絶対にいくな それに無能力の僕達が行ったって何もできない」
アーサーは気を使っているようだ
ジャック
は現世では霊能力が使えた この世界でも使えるはずだ
「俺は無能力者じゃない」と言い張った
「強がらなくていい能力者は項に黒い線がある」
アーサーが説明している確かに俺もアーサーも黒い線がない
「いや、俺は霊能力が使えるお前らの守護霊も見ることができるしこの世の事も霊に聞くことが出来る」
2人は無言だ 前いた世界でもジャックの霊能力は誰にも信じて貰えなかった
これで俺もまた一人か
ジャックは一人で前に歩いていった
「待ちなさいよ死んだら霊になるってこと?」
ユキが質問してきた
死んだら実際は死後の世界に行くが
生前に未練のある人だけが霊として世界に居続ける
成仏するには俺らのような霊能力者とコミュニケーションを取りその霊の未練を無くす
それがジャック達レスター家が行っていた霊能力者の仕事まぁ本業は自動車会社だったがボランティアで
霊を助けていた
だ それをユキに伝えるとユキは
「じゃあ私の守護霊はなに?」
「赤い髪で髪が長くガタイの良い背の高い男性だ俺達を警戒している」
ユキは泣き出した アーサーが背中をさすり
ユキをなだめた
「ジャックあなたを信じるその霊は絶対私の守護霊は私の父さんよ」
「まじかよ!じゃあジャック俺の守護霊は?」
アーサーが興味津々に聞いてくる
「いない」ジャックの後ろには誰もいない
「そんなぁ」アーサーは悲しんでいる
守護霊が居ないのは確かにおかしい
「守護霊が居ない人は守る必要のない強い人だ
能力のないアーサーがなんで守護霊がいない?
能力があるんじゃあないか?」
アーサーの顔が少し暗くなった
「いや、なんでもないこの話はやめよう」
闇がありそうだ
「そうだなとりあえず成り行きで進むか」
歩いて約1時間魔物を倒しながら経験値を貯めていた
ジャックは疑問を抱く「魔物に素手で行くのは無理がないか?」ジャックはアーサーに言ってみた
「剣だと俺が最強すぎて世界がつまらないんだよ」
アーサーはそんな冗談を言いジャックをからかった
地面が揺れる 地震だろうか
アーサーとユキが青ざめる
「龍だぁ!」アーサーが叫ぶと同時に
龍がきた
デカすぎるこれは 10mはあるな
「逃げるぞ!」アーサーとユキは逃げようとしているが逃げるのは無理だ
「娘を守ってくれるかい少年力をかそう」
「!?」ユキの守護霊だ
「君は霊能力者なんだってね私も詳しくはないが憑依はできるか?」
以前に本で読んだことがある憑依 失敗する可能性があるがこの体になってから身体能力や集中力が上がったやってみることにした
心を無にして霊を入りやすくする
目を閉じると目の前に魂がある深呼吸をし魂を呼び込む
憑依成功だ 新たな記憶が次々と入ってくる
ユキの父の若き頃の苦労 訓練した成果が出た瞬間
仲間の死
娘のユキが生まれたときの記憶全てが
入ってくる
「やってやる魔龍」
ジャックは腰に着けている
短剣を取り出すと
「武具強化」短剣が長くなっていった
「能力付与生成 炎剣」
剣に炎が纏った「龍神派剣式第二」
重心を前に乗せて飛び出し龍の方に行く
「行くぞ!少年!」
心の中からユキの父の感情が飛び出す
龍が炎を吐く「占領魔法属性付与氷」
龍の炎が氷と変わっていくその氷の上に飛び乗り
龍の顔に走っていき「剣式第二神獣殺し」
剣を目に突き刺すと龍は灰になっていった
倒したようだ剣が短くなっていく
元の剣に戻った
ユキとアーサーは唖然としている