時のバザード
[紀元前1億年前]==========================
目を開けると光が容赦なく目に射し込んだ。
「ここはどこだ..」
男は苔の生えた口を開けると同時に重たい瞼を擦り付ける。
「眠い..」
「何だあれは?」
眼前には奇妙な生物が横たわっている。生物の身体に生えた苔から、長い時間横たわっていることが伺える。
「猿?犬?何なんだ?」
と男はわからないまま、また目を擦り付ける。
「さっきから眠気が収まらない、いやむしろまた・・・」
男はバタンと横に倒れて眠ってしまった。
======100年後===========================
目を開けると闇が容赦なく男を襲った。
「!」
男は眠ってしまったことに気付く。だが目の前には奇妙な生物の姿はなく怪しく光る球体が3つあった。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁおーーーーん・・・・・・・・・」
男は強烈に響く音に違和感を感じた。
「自分の口から聞こえる」
どうやらこの音は男の口から発声されているらしい。男の身体は男と言うよりもう化け物のような身体だが。
「何だかよくわからないが少し思い出してきた」
化け物の元男に長い眠りにつく前の記憶が少し蘇る。
「そうだ!誰かに押されたんだ」
「何かから逃げていてそれで・・・」
化け物は世界が明るくなるのを感じた。またそれと同時に目の前にあった光る3つの球体の正体が見えてきた。