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学園での一日2

 さて、実技の時間、私は困っていた、整理運動も終わり二人一組での模擬戦となったのだが、ルネスが見学なので相手がいない。


 古来より女子は親しんだ相手としか班分けができないんだよ、それを二人一組とかどうすんのよ、もう。


 今日はいいことありそうとか言ったの誰よふんすふんす……私か。


「困りましたね……」

「ヴァイオレット、すみません」

「いいのですよ、あら?殿方の方にも溢れた方がいらっしゃいますね、お願いしてみましょう」

 私は溢れた男子に声を掛けてみる事にした、ダメ元だけどこの孤立感は共感できるはずだよね。


「あの、もし宜しければ組んでいただけませんか?」

「私とか?」

「ええ、お相手がおりませので」

「ふん、物好きなヤツだ」

 お、なんだ組んでくれんじゃん、いやあよかったよかった、ぼっちは辛いかんね、いい人見付けたよ。


 しかし、実技で模擬戦ってなんかね、まあ怪我したら治療魔法掛けてもらえるらしいけどさ。


「では、始めてください」

 指導の先生から何故か私らのペアにギョッとしたお魚的な視線をいただいたけど普通に始まった。


「お手柔らかにお願いします」

「知らん」

 おや、女性相手に手加減無しですか、確かに街中でも危険はあるからね、私も頑張っちゃうよ。


 模擬戦ということで木製の剣と盾を持ち構える、いつものに比べたら軽いもんだね。


「格好は様になっているな」

「うふふ、訓練はしておりますから」

 一応私はギルドに登録してるからね、もちろん皆にはナイショで、仕事もするし、仲良しの冒険者と訓練もするからね、あの二人強すぎて武器なんか当たんないけど。


「ふん、いくぞ」

 彼が剣を振り上げ流れる様に振り下ろす、綺麗なフォームだけど予備動作丸見えで遅いね、まあ実戦じゃ無いんだし盾で受けたらいいかな。


 カコンと衝撃と音が走る、うんうん学生だしこんなもんだよね、あの二人手加減できないから骨とか折れたりしたんだよね、いつか泣かすから。


 私が普通に受けたからかカコンカコンと盾が叩かれる、おや?怒った?てか攻めるなら盾じゃなくて私を狙わなきゃ意味なく無いかな?


「クソッ、何者だお前」

「ヴァイオレットと申します」

 ……名前教えてくんないね、てかいつまでカコンカコン盾を殴るんだろ、疲れない?私疲れてきたよ。


「私が、女に通用しないだと」

「はあ」

 どうしよう、これわざと負けたらぶちギレされるよね、どうしたもんかな?


 もういいや、めんどいからテキトーに一撃入れちゃえ。


 とか考えたら彼が大きく振りかぶる、軽快にサイドステップでかわして頭にコツンと一撃、痛く無かったよね?


「勝負あり、ですかしら?」

「……ああ」

 よかった、ぶちギレされなくてホントよかったよ、めんどい事はご勘弁だからね。


「ヴァイオレットか」

「はい……」

 あれ?やっぱ怒った?どうしよう凄く逃げたい。


「覚えたからな」

「どうぞよしなに」

 どうするよ、復讐されちゃうフラグなんですけど、どうしようとりあえずルネスに泣きついたらいいのかな?


「おい、ヴァイオレット」

「は、はい」

 悩んでたら彼に呼ばれる、あ、あれ?私もう復讐されるの?


「次は魔法らしい、いくぞ」

「ええ、ありがとうございます」

 な、なんか親切に教えてもらえた、怒って無いのかな?


 まあ、置いとこうべつに怒られ無かったらいいや、次は魔法だね魔法か……まあこれならそんなに差も付かないでしょ。


「お前には負けんからな」

「え、ええ、ほどほどにお願いします」

 あれー、なんかライバルにされてません?私そんなつもりじゃ無かったんですけど。


 魔法の実技は案山子の様な人形に魔法をぶつけるという単純な物だね、こんなんで実戦に使えるのかな?


「『ウィンドファング』」

 彼は風の魔法を放ち案山子の表面に牙でかじった様な傷を付ける、痛そうな魔法だね。


「ふん、浅いか……」

「お見事です」

「嫌味か?お前もやれ」

「正直な感想なのですが」

 正直彼の魔法なら十分な致命傷を相手に与えられると思うんだよね、他の人は表面をちょっと焦がしたり、なんか遅かったりでイマイチだし。


「ふん、早く見せろ」

 見せろ見せろって私の裸でも見たいのかな?ちゃんと責任取ってもらえるんなら……まあ。


「人前ではあまり……」

「なんの話しだ?早く魔法を見せろ」

「え?ああ、そちらでしたか『ウィンドニードル』」

 あんまり得意じゃ無いけど彼に倣って風の魔法を放つ、針みたいに細いのがザクザク刺さるよ、本来は剣に合わせてばら蒔くんだけどね。


「む……『ウィンドニードル』」

 なんか真似っこされたね、なんか得意気だし、ちょっと可愛く見えてきたよ、頭撫でたら怒るかな?


「お見事です」

「いや、お前より本数が出ない、何をしたらそんなに出る」

「……慣れでしょうか、日々使えば出る様になるかと」

「そうか……」

 どうしよう、すんごい素直なんだけど、最初はなんかプリプリしてたのになんか可愛くなってきたよ、弟がいたらこんな感じがいいなあ。


「終わったようだな」

「ええ、ごきげんよう」

「ああ……」

 あ、しまった、名前聞くの忘れたや、まあいいか後でルネスに聞いたらいいかな、物知りだよね……たぶん。




「ヴァイオレット、大丈夫でしたか?」

「ええ、ルネス、どうしたのです?」

 なんかルネス心配そうだね?どうしたんだろ?


「ヴァイオレットのお相手、リュシオネル殿下だったでしょう」

「はあ?全然知りませんでした」

 どうやら私が弟だったらいいなあとか思ってたのはこの国、ルーナ王国の第二王子リュシオネル・ルーナ様だったらしい、ふむ、学園に通ってるのは知ってたけどあの人だったんだね、可愛いとか思っちゃったよ。


「そうでしたか」

「ヴァイオレット、知らなかったのです?」

「ええ、初めて拝見しましたので、リュシオネル殿下は何故お一人だったのでしょうね?」

「それは……恐れ多いですから」

「そうですか、それはお寂しいでしょうね」

 これからは見掛けたら優しくしたげようかな。


 動けるヴァイオレットさんは書いてて何か違和感があるのは私だけ?



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