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婚約破棄された一日3

 夕食、それは一日を締めくくるご飯の時間、夕食、それは一日を締めくくる家族の団欒。


 終始ご機嫌なお父様と夕食になった牛さんの様にまだもうもう言うお姉様と夕食を囲む、子供達と囲んだにぎやかな食卓も温かくて美味しかったが、家族と囲む食卓もいとおしい。


 母親が亡くなってからパパが消沈する日々が続いていたから私が提案して今日までカレイド家に根付く様になった習慣だね、どやぁ。


「お父様、ニヤニヤとはしたない、真面目にお食事してください」

「おお、すまんのうアルルシア」

「ヴァイオレットはもう少しゆっくりお食べなさい」

「うふふ、肩の荷がおりましてつい、気を付けますお姉様」 お姉様忙しいね、しかし、自由になった記念のご飯が美味しい、牛さんに感謝だね。


 メニューはソテーした牛肉と野菜、マッシュポテト、パンにスープ、……デザート何かな?


「ヴァイオレットよく噛んで食べませんと」

「お姉様もご自分のお食事が疎かになっていますよ、ねえお父様」

「アルルシアもう少し落ち着きなさい」

「はい…………」

 しゅんとなるお姉様可愛い。


 お父様と二人しゅんとするお姉様を観察していたら、もう、と拗ねてしまった、もう、可愛い。


 デザートがきた、果物が飾られプルプルした黄色にカラメルが香ばしい魅惑のデザート。


「今日はプリンですね私大好きです、お姉様もお好きでしたよね」

「ええ……」

「どうしましたお姉様?お腹が膨れてしまったのでしたらクミッツが食べますよ」

「よ、よろしいのでっ、ヒィ」

 お姉様の冷たい視線がクミッツを貫く、冗談なのにね。


「これは私の分ですよ」

 まあ、お姉様はちょっとムッチリな脚が気になるんだろうね、私はそのままのムッチリがいいと思うんだけどね。


「ふふふ、クミッツ、いらっしゃい半分あげましょう」

「あ、ありがとうございますお嬢様」

「下がってから食べるのですよ」

「は、はい」

 今普通に食べようとしたでしょ、もう、ミネアに怒られるよ。


「ヴァイオレットよいのかい?」

「はい、今日はあまり動きませんでしたから」

 それに夜はクミッツを食べるから、おっとサワサワするだけですよー。


 デザートも終わり就寝前の一時、大人の時間だね、私は部屋でソファーに腰掛けクミッツを待つ、部屋にはミネアが静かに待機していて完全に家具になりきっている、そのプロフェッショナルは見習いたいね。


「クミッツは来ませんね」

「連れて参ります」

「いえ、私が行きましょう」

「お嬢様……」

「クミッツの部屋も気になりますし」

 クミッツのお部屋訪問だ、寝てるのかな?来るのが嫌でビクビクしてるのかな?楽しみだね。




 クミッツはベッドで寝ていた、寝付きがいいのかな?可愛い寝顔だね。


「すぐに起こします」

「ミネア、構いませんよ」

 クミッツのベッドにお邪魔します、クミッツの隣温かいね、まあ梅雨時だしジメジメなんだけど、仕方ないね魔法で部屋を冷やそう。


 『エアこん』、一定の空間の気温、湿度を快適にする魔法、今回はクミッツが温かいから冷え冷えでいくよ。


 さてさてお腹の具合はどうかな?


「ふむ、クミッツはよいお腹をしていますね」

 腹筋様じゃー、おっと、まだ起こしたく無いから優しく優しく、指先で腹筋の凹凸を感じながら優しく撫でる、この押したら跳ね返るカチカチの弾力が癖になるね。


「んっ、はぁ、んひっ……」

 おやおやクミッツ、擽ったいのかな?こんなにカチカチにして、ここ熱いよ、あはっピクピクしてる、ほら頑張れクミッツ。


「あっ、はあっ、んっ、んっ……」

「なかなかクミッツは起きませんね」

「鼻を塞ぎましょうか?」

「ふふふ、ミネアも冗談を、こんなに可愛らしいのに、ミネアも触りますか?」

「いえ、後日身体検査をします」

 ミネアも楽しめばいいのにね。


 私が抱き抱えお腹をサワサワされるがままのクミッツはピクピクと反応し声を漏らしていたが突然目を覚ました。


「あれ?えっ、ヤダ、あ、ミネアさん助けて下さい、誰かが触って、いやぁ」

 んふふふふ、クミッツ、逃がさないよ。

「クミッツ夜に騒いではいけませんよ、まったく、呼んだのに寝ているなんて」

「お、お嬢様、なんで」

「クミッツが来ないので私から来ました」

 寝てるクミッツを好き放題するのもいいんだけどこの起きて動揺しながら触られるクミッツの恥ずかしそうなあきらめた様な顔も可愛らしい、腹筋様も緊張からか更にカチカチになるのがまた。


「あぅ、お嬢様お許しを……」

「クミッツは今日も可愛らしいですね」

 んふ、んふふ、んふふふふふふ……、この腹筋様の中毒性、お姉様のムッチリな太ももよりも狂おしい、んふふふふ……。


「ヴァイオレットお嬢様、夜更かしはよろしくありませんのでこの辺りに致しましょう」

「そうですか、クミッツ寝坊してはいけませんよ」

「ひゃ、ひゃい…………」

 クミッツを解放する、あれ?なんかミネア、クミッツを睨んでない?やっぱりサワサワしたかった?部屋で聞いてみよう。




「ヴァイオレットお嬢様お休みなさいませ」

 ペコリと頭を下げるミネア、私は自分のお腹を捲る。


「お、お嬢様?」

「ミネアもお腹を触りたかったのでしょう?私のでよいかしら?」

 ムニムニなのは勘弁してもらいたい、クミッツに教えてもらった腹筋はしんどいのよ。


「お嬢様ご仕舞い下さい…………理性が」

 ん?理性?聞き間違いかな、ミネアはいつもめんどうばっかりな私をお仕置きしたいんだよね、む、鞭打ちとかはヤだなせめてお尻をペンペンする程度で許してもらいたい。


「ミネアにはいつも世話を掛けますね、お休みが必要ならお父様にお話ししますよ」

「い、いえその様な事はございません」

「言いたい事があれば聞きますよ、先ほどもクミッツを睨んでいたでしょう?」

「そ……、はい……」

 やっぱり睨んでたんだね、仲間内のいざこざは私が解決しちゃうよ。


「く、……クミッツばかりヴァイオレットお嬢様に寵愛され嫉妬しておりました」

 ……うん?私の責任ですか?ミネアは怒られる子供みたいにプルプルしてなんだか可愛らしくなってるね、そっかミネアはもっと構って欲しかったんだね。


「そうですか……」

「このような失態許されませんどうか罰を与え暇を申し付け下さい」

 なんでミネアはこんくらいでクビになろうとするのかな?真面目さんだからかな?めんどいね。


 とは言ってもなんかさせないと本気で辞めちゃいそうだよね、まったく婚約破棄よりめんどい事しないでよね、ミネアじゃ無きゃお姉様のお小言止まんないんだからね。


「ミネア」

「はい」

 そんなミネアに真面目モードで申し付けちゃうよ。


「しばらく夜は私の抱き枕をなさい」

「……その」

 どやぁ、という私のアイディアにミネアもポカンとしちゃう、寝てる時イタズラし放題だね。


「蒸し暑い夜を共に寝るのですよ、罰です、暇は許しません身体が不自由になるまで仕えなさい」

「ヴァイオレットお嬢様」

「以上です」 こうしてミネアのお仕事に抱き枕が増えた、もちろん失敗したね、起きたらパンツまで汗だくだったよ、朝から二人でお風呂に入ってさっぱりした。


 こうして婚約破棄された私の一日は汗と共に過ぎ去ったのだった。



 クミッツさんがメイドに変更されてたね、ドジっ子メイドのクミッツさんだね。


 ハーゼちゃんはシスターで登場、お世話されるポジションからお世話をするポジションだね、私も子供役がよかったよ。


 私はアルルシアさんの妹ポジション、婚約破棄されて気分はバツイチだね、バツイチか……いやまあそういうんじゃ無いけどなんかね。



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