冒険者な一日3
「シケてるわねえ」
「こ、これが正規の報酬なんです」
「もうちょっとよこしなさいよ」
毎回だけどクーシャが報酬を釣り上げ様と受付さんに絡んでる、でもクーシャが凄んでも可愛いだけだから受付さんはなんか喜んでる様に見えるんだよね。
「お嬢、痛い」
「レキが毎日綺麗にしないからですよ、ほら絡んでいます」
私はクーシャが受付さんにサービスしてる間暇だから毎回レキの毛並みをお古の櫛で整える、こういうの癖になるよね。
レキの首筋や耳裏の体毛を整えていると気持ちいいのかうつらうつらとレキが微睡む、まったくこの無邪気さでよく冒険者ができるね、まあ訓練で骨を折られたり容赦は無いけど。
そうしてるうちにヒートアップしてたクーシャが帰って来た。
「何よアイツら、集まってニヤニヤするのよ、馬鹿にして」
いや、それクーシャ見て和んでるだけだと思うよ、なんか日ごとに増えてる気がするし。
「まあまあ、クーシャはこういった取り引きに向いていないのですよ、ギルドは不正をしませんから任せたらよいでしょう」
「ふん……」
クーシャが見た目可愛いから仕方無いんじゃないかな?ふんって頬っぺた膨らましてるのムニムニしたいし。
「お腹空いた」
目を覚ましたレキからきゅーとお腹が鳴る、あはは、そうだよね。
「はいはい、ヴァイオレットはどうすんの?」
「そうですね、ご馳走しましょう」
「ふうん」
「ご飯、ご飯」
「私だけ毎回分け前を増やしてくれてますからね」
私が六割くらい貰っちゃってるからね、なんて言うか気を使われてるんだよね。
「ま、奢られてあげましょ、ほら分け前」
しまった、分け前の前に奢るとか言ったから分け前になんか追加されたよ、返しても誤魔化されて突き返されちゃうんだよね 、「文句あんの」って。
「何よ、文句あんの?」
「い、いえ、食事にしましょう、どちらで食べますか?家に来ます?」
「ヴァイオレットの家なんてゴメンよ飼われる気は無いわ」
飼うって、いやまあ目覚めたらレキをモフモフしながらクーシャに抱き付かれてるとかご褒美だと思うけどさ。
「それもいいですね私が家を出たらお二人を雇いましょう」
「飼われるのは嫌って言ったでしょ」
「気が変わったらいつでもお待ちしていますよ」
独立したら小さい家に住もうかな、お風呂が付いてたらあとは適当で、レキとクーシャは雇ってあとは……ミネアがかってに来そうだね。
「ご飯、ご飯」
「うるさいわね、ヴァイオレット行くわよ」
「美味しい所を教えてくださいね」
「はいはい」
美味かったらまたりゅーくんでも誘って……あ、いやいや身分が違うからね、かってに付いてきたらしれっと誘導しよう。
着いた料理屋はちょっとギトッって感じだ、揚げ物がメインらしく全体的に油っぽい。
あ、持ち帰りもある、お土産に買ってこうかな。
「お肉、お魚」
「適当に頼むわよ、ふふん、ヴァイオレットにはキツイ店でしょ」
「初めて来ましたからなんとも、注文は任せますね」
クーシャとレキはこなれているのか深く席に座りリラックスしてる、私は固い木製の椅子がお尻に合わなくてモジモジしちゃうね。
「へい、お待ちぃ」
ビクッとする程の大きい声と共に料理がきた、香ばしさと香辛料の混ざった香りに口の中が涎で溢れちゃいそうだね。
コロコロとした鶏肉の揚げ物をかじると肉汁が熱い、火傷しちゃう。
「あひゅいれふ、ふぉっ」
「ヴァイオレット、面白い顔してるわよ」
「旨い、旨い」
「ん……、もう、クーシャは食べないのですか?」
クーシャのお皿にはいくつか乗ってるけど手付かずだね。
「私は面白い顔したくないわ」
「熱いのが苦手なんですね」
「アンタの面白い顔絵に描くわよ」
んふふ、当たりだね、しかしこの鶏肉美味しい、お土産はこれにしよう。
「ところでヴァイオレット、アンタ今日は反省会よ」
「う、…………はい」
「アンタ失敗した先まで考えて行動しなさいよ、それからねえ…………」
それから熱々の揚げ物が冷めるまでお説教された、うー、私が悪いんだけどさー。
その間レキはホフホフと一人食べてた、美味しそうに食べてたね。
「これを包んでください」
「へい喜んでー」
お土産を頼むだけでビクッとするほど大きい声出された、怖い。
「ヴァイオレット食べ過ぎよ、お腹ムニムニになるわよ」
「土産です、食べません」
「いいな、いいな」
「アンタは私らの倍食べたでしょ」
「ふふふ、そうですね、今日はありがとうレキ」
もう一回買えばいいや、これはレキにあげちゃお、クーシャの分も買おうかな。
「へい喜んでー」
また大きい声出された、毎回怖い。
「な、何よ」
「クーシャもどうぞ」
「べ、べつに」
「いらないなら、貰う」
「貰うわよ」
二人にお土産を渡し、私はら解散した、次はお説教されない様に頑張らないとね。
さて、残る問題は少し帰りが遅くなった事だね、ミネアは上手くやってくれてるかな?
「お嬢遅いですぜ」
「あらタギーご苦労様、お土産をあげましょう」
タギーに鶏肉の揚げ物を一つあげよう、はい、口開けてー。
「んぉ……」
「美味しいでしょう」
タギーは口をモゴモゴさせながら私を睨む、冷めたからイマイチだった?
「お嬢、遅くなるんなら言ってくれねえと心配しますぜ、あと俺はタギです伸ばさねえでくださいよ」
「ええ、わかりましたタギー」
タギーは心配性だね、見た目は強面なのに。
「はぁ…………」
「あ、そうですタギー」
「なんですかお嬢」
「今度タギーに人を紹介しましょう」
一回ティリスさんに会わせてみたいんだよね、ティリスさんがグイグイ行ってタギーが尻に敷かれる感じになりそうだけど。
「へいへい、嫁さんでも紹介してくれるんで?」
「どうでしょうね」
「ま、期待してますよ、それよりお嬢はアルルシア様が探してましたぜ出てないとはいいましたが」
「はぁ…………、そうですか」
お姉様怒ってるかー、もうちょいミネアに頑張って欲しかったな。




