はじまり
初めてのため、機能の使い方がいまいち分かりません。投稿の仕方が違っていたらすみません。
僕は穂北フミト。小学5年生。
父と母、それから中学1年の兄の4人家族。
僕は、想像した話を聞いてもらうのが好きだ。
友達には恥ずかしくて言えないから、晩御飯の際に両親に聞いてもらっている。
しかし父は、最近仕事が忙しくなったため、夕飯には間に合わないことが増えてきた。
父はいつもニコニコしながら「へぇ面白いなあ」「この前の話の続きがあったら聞きたいな」と、楽しそうに言ってくれていた。
母だけに聞いてもらうのが不満なわけではない。
でも父の感想を聞けないのは、少し寂しいと感じた。
◆
「フミトくん、最近お父さんがお話聞いてくれないのが寂しい?」
ある日、お話が終わった後、母がそう訊ねてきた。
顔に出ていたらしい。
「えっ、いや、お母さんが聞いてくれるだけでも、嬉しい、よ?」
目を泳がせる僕の答えを聞くと、母は机に何かを置いた。
「ノート…?」
「うん。フミトくんの書くお話を、日記みたいにするのはどう?」
日記かぁ。毎日話を考えるなんて、少し…いや、だいぶ難しい。
返答に詰まった僕を見て、母が再び口を開く。
「毎日じゃなくても良いのよ?それでね、私と父さんとトオルくんが、先生みたいに感想を書いてあげる。そうしたらお父さんが忙しくても、後から見れて良いでしょ?」
それを聞いて、僕は一気にテンションが上がった。
「うん!僕、それやるよ!」
穂北フミト、5年生。
今日から考えた話を書いていきます!
「いや、なんで俺も感想書くメンバーに入ってんの」
ゲームに集中していた兄・トオルの、時間差の文句が拾われることはなかった。