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理想社会、私の見た景色

作者: 機動重要塞

この未来に恋焦がれ必然となるように

自らの周囲を富ませることが出来なければ自分の富を放出しなければならない結果が付いてくる

清き循環が行われていれば搾取は必要なく富みは自然と此方へ寄って来るものなのだ

ここはある島国、そこは空気が澄み渡り海は軽やかな波の音を響かせる

空を手で仰げばその蒼さと太陽の優しげな輝きを享受する事が出来る

陸に在るは緑を深く称えた生命溢れる平原、山脈 人が蹂躙し跋扈した様子などは最早見られない


何故か?その答えはその島国に点在する空を突き破る柱にある

滑らかで直線的な灰色の外郭を持つその柱は非常に大きく冷たい

触れてみた所この外殻は金属ではないようだが硬質な感触がある

そしてその強靭さは純粋な熱を10年浴びせ続けようやく赤熱し始める程だ


この一本の柱が人類一億の文明と生活を支える基盤であり外界を人の侵略から隔離する箱庭でもある

もちろん申請が通れば地に足を着けることも出来るが野生動物による損害保証はない

動物が生きる為の衣食住の最低限は生態系のように自動化されているが

そもそも人は情報から資源(命も意思も何もかも)を抽出できるのでヒトは最早外部からの供給が不要な不死体である


では無限にも等しいその時間で何をしているのかといえば

柱の中の自然環境で娯楽や教育としての食糧生産を行い

外では酔狂者が環境保全やその環境にあった文化様式を継承しながら生活している


そう、ヒトはマルクスの提唱した共産主義にいつの間にか到達していたのだ

とりあえず国内の自給に余裕を持たせ、緑が少なくなると寂しいので人工の土地を隔離し植生を自立させ

地上が滅びても大丈夫なよう柱の中に人の為の生態系を作り

貨幣の価値が消えても大丈夫なように、人が滅亡しても大丈夫なように

太陽が潰えようと、銀河が崩れようと 事象の地平線を超えようと、法則の異なる所へ飛ばされても

存在位置が異なる場所へ行こうと、例え一が無い状態でも

ヒトが人で在る為に備えた、備えることが出来てしまった


そうして静かに資本は"飽和"という形で限界を迎え共産へと移行した

その証がこの生命に満ちた地上と時間を共有しているかも分からなくなった人類の柱という存在

もちろん外にも村はある、人の生活様式と一体化した環境はそこで今も育まれているのだ

これが力だ!これが正義だ!

振るう必要も無い、対峙した時点で相手は諦めざる終えないほどの力!

無差別に暴れるだけの何と無力なことか、破壊力は確かに必要だろう

だがそれだけでは駄目だ、知力、体力、破壊力この三つがあってこそ天才になれる

破壊力というのは物理的なものだけではない 概念、法則、作用、速さ、その他もろもろも含まれている

どうだ、力は良い物だろう?今も昔もいつだって力こそが全てだ!

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