改めて状況整理
まだまだ手探りですがよろしくお願いします。
空腹がどうにもならないと分かった巴は改めて状況整理をすることにした。(今日は高校の入学式で教科書貰って家に帰ったとこまでは覚えてる・・・けど、その先が思い出せない。)トラックに撥ねられたわけでもなければ謎の光に包まれたわけでもないことは覚えてる。気がついたらこの場所に居たのだ。(わけがわからないよ・・・)これ以上考えても進展は望めない、一旦保留だ。次に巴は自分の状態を確認した。(装備品は・・・今日初めて袖を通した学ランに、指定のカバン、それに圏外のスマホ・・・これでどうしろって言うんだよ。)一応電源を消したスマホを鏡替わりに自分の顔も確認する。そこには15年間変わらない中性的な自分の顔が映っていた。(どうやら着の身着のままこの場所に来たようだな。)蜘蛛やスライムに変わってないようで少しホッとする。最後に自分のいる場所を確認する。緑豊かな草原が見渡す限り続いている。辺りには民家もなければ街道らしきものもない。つまりどこに進んでいいのかもわからない状態に巴は一つの結論を出した。(うん、詰んでるなこれ。)気が付けば訳のわからない場所にいて電話は圏外で状況を打破できるキーアイテムもなくヒントをくれる村人もおらずどこへ向かっていいのかも分からずダメ押しに食料もないときた。たとえ百戦錬磨の探偵でも巴と同じ結論をだすだろう。あまりに突拍子もない状況に一瞬これは夢なんじゃないかと思うも巴はその考えをすぐに振り払う。今は希望的観測にすがっている場合じゃない行動を起こさなければ。せめて方角だけでも分かればとスマホのアプリを起動しようとしたが、
『ボゴッッッッッッッ!!!』という何かが爆発したような音が真後ろから聞こえた。