プロローグ
初投稿です。
右も左も分からない素人ですが読んでくれた人の心に何かを残せるよう頑張ります。
子供の頃から英雄になるのが夢だった。
いや、英雄じゃなくてもいい、お金持ち、プロスポーツ選手、アイドル、何でもいい。とにかく子供の頃は将来の自分を想像する時今の自分よりも強くてかっこよくて社会的地位も高く周りからも人気者で異性にはモテモテな有り体に言えばマンガやアニメの主人公みたいなヤツ。そんな主人公になりたいと誰だって一度は思った事があるだろう。
でも歳をとって自分の限界値や周りとの差を知ってそれが限りなくゼロに近い確率で宝くじで一等を当てるよりも難しいって事を知るんだ。
いつしか夢を見ること愚かと思い、現実を見て賢く生きるようになる。
そうして人は『なりたい自分』ではなく『なれる自分』になる為の努力をするのだ。
これはどちらが悪いと言う話ではないのだ。分不相応な望みに財をつぎこまず確実に稼ぐ道を選ぶのは人間として何も間違ってない。薄氷と石橋どちらかを進まなければならないなら後者を選ぶだろう。
ただ、自分の選んだ道に納得がいかないなら、本当はもうひとつの運命を諦めきれないなら、愚かになるしかないだろう、たとえその先に何があろうとも。