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掛け違い


 離れた空ばかりを見ることに慣れてしまったのは後ろを振り向くことが許されていないからだろう



 目の前を遮るこれについては特に思うことはないね

 ただ一言だけいえるなら、少し大人しくしておくべきだとは思うよ



 足元を流れる透明な君の姿には少しばかり羨ましくも感じるよ

 曖昧で自由な君からすれば私は茫洋としているだけで、闊達に駆け回る君にとっては私はのろまといわざるを得ないね

 形があることを羨んでくれるのなら救われるけど、劣等感は晴れないね

 君は私よりも一歩だけ近いから



 少し離れたそこの貴方

 くたびれたその姿には幾らかばかり同情するよ

 貴方は二つだけ近いけど、羨ましいとは思わないんだ

 だって貴方はちょっとばかり目立たないから



 私に遠く、その背姿だけ微かに空ろ

 足取り重く疲れ果ててはいてもその目には希望が宿っているんだろ

 いつか隣り合わせになれるといいな



 背に縋るそのあざとさには不快感を感じ得ないね

 羨ましいとかそういうんじゃないよ

 ただ何故私がそこにいないのか、それだけが心底不満なんだ

 君が何をして、何故そこにあるのか、私には本当にわからないんだよ



 あなたには私がどう見えていますか

 私にはあなたの姿が見えませんが、それでもあなたにとっての友人でありたいと願っています

 いつもすれ違いばかりですし、あなたが明るく照らす存在であるのに対して、私は暗くみすぼらしいなりをしていますが、こんな私でもよければたまには話しかけてほしいのです

 私からはあなたは遠く、触れることさえできませんがいつもあなたの前だけを進み続けます


 私にとってあなたは太陽なのです

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