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心と科学  作者: 酒井順
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第14話 実験より

 いつだったのか思い出せないが、Youtubeから動画を勧められた。僕は懐かしい曲などをYoutubeで検索し、聴くことが好きだ。すると、Youtubeはその曲以外にもお勧めの動画を提示してくる。何を基準に僕に勧めているのかわからないが、便利なときもある。


 ある日、お勧めの動画の中に曲ではない簡単な実験の動画が混じっていて、その動画を見てみた。強いインパクトはなかったが、なるほどという想いと、面白いという感覚が残った。その日以来Youtubeからお勧めとして、その動画が与えられることはなかった。


 日増しにまた見たいという想いが募ったが、その動画にたどり着くことができなかった。いくら検索キーワードを組み合わせて検索をかけても無駄だった。ふとした思いつきから検索キーワードに「Youtube」を加えてみた。すると、検索結果のページのトップにその動画が躍り出てきた。


 その動画の実験内容とYoutubeとは、まるで無縁のものだったので、それまで検索キーワードにYoutubeを使うことに想いが至らなかったのだ。今では検索することは簡単だ。検索キーワードを『Youtube 斥力』とすればよい。


 その実験の内容はこうだ。

・1円玉を2枚用意する。

・アルミホイールを軽く丸めたものを2個用意する。

・水を溜めたシャーレを1つ用意する。


 1つ目の実験は1円玉2枚を水に浮かべる。するとそれらはくっつき合う。つまり引力が発生する。


 2つ目の実験はアルミホイールを2個水に浮かべる。するとこれらもくっつき合う。


 3つ目の実験は1円玉1枚とアルミホイール1個を水に浮かべる。すると反発しあう。つまり斥力が発生したのだ。


 ここで僕は「何故?」となる。この実験の結論は「物質の状態により引力と斥力は決まる」とされている。その後に難しい説明もあったが、それを僕がいつか理解できるのかはわからない。


 物質の状態とは次のようである。

・1円玉は水に対し、僅かに沈み浮く。

・アルミホイールは、水を僅かに持ち上げて浮かぶ。


 たったこれだけで引力と斥力という全く反対の力が働くのだ。これと凹凸図形とは関係ないのだろうか。結論からいうと、あると思うがわからないとなる。


 是非とも納得のできる説明を得たい問題がある。それは「何故月は地球を廻って存在できるのか?」という問題である。これは、原子核と電子、地球と太陽なども同じであると思うが、ここでは月と地球だけの問題としたい。


 実際に月は地球を廻っているのだから、廻ることはできるのだろう。しかし、その「できる」説明があまり納得がいかない。


 月は地球の軌道上を向心力によって廻っているとする文献をよく目にする。向心力の正体は遠心力である。遠心力は加速度運動で、常にどこからかエネルギーの供給を受けなければならない。エネルギーの源が重力であるとすれば、遠心力の説明は納得がいく。


 しかし、重力は引力である。引力だけが源ならば何故引き合いぶつからないのであろうか。ここが納得いかないところである。


 内側(地球)と外側(月)の位置関係で斥力が発生しているのではないだろうか。この位置関係は逆転することはないのだろうか。空間が捻じ曲がっているとすれば、天動説もあながち捨てたものではない。


 このことを証明することはできない。しかし、空間が捻じ曲がっていようがいまいが僕の生活に影響はない。そこに月と地球があるだけだ。


 経験則とはこのことをいうのであろうか。このことがどのことなのかわからなくなっている。


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