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いざ、迷宮屋敷へ!

「ここが例のお屋敷ですか……」


「そうだよ、今扉を開けるからちょっと待ってて」


 レビット様は鍵を取り出し鍵穴に差し込むとガチャンと言う音と共にギギギと扉が開いた。


「……此処ってもしかして何年も使われていないんじゃないですか?」


「やっぱりそう見える? 一応屋敷までの道のりは草を刈って整備したんだけど……、祖父が病気になって入院してからは手入れはしてなかったみたいなんだ」


 私の目の前に現れたのは草は生い茂り木は枯れてどんよりとした空気を放っている中庭、そして、その先にそびえ立つ古びた大きな洋館……。


 ていうか中庭のインパクトに衝撃を受けた。


「専属の庭師とかいなかったんですか?」


「本邸にはいるよ、でも祖父は限られた人しか此処には入れなかったんだ、家族でも何故か僕だけは許可してくれたし」


「立ち入った事をお聞きしますが……、お爺さまは家族仲は良くなかったんですか?」


「う〜ん、祖父は人を選ぶというか……、人を見る目は確かで友人とかも少なかったんだよ、家族でも同じだったよ」


 そんな事を話しながら私達は屋敷の入り口へとやって来た。


 扉を開けると広い玄関が現れた。


 流石は侯爵家、と言う感じだ。


 ただ空気が悪いし、床をみれば所々穴が空いている。


「定期的に掃除には来ていたんだけど細かい全体となるとなかなか難しくて……、学院も卒業出来たしこれで本腰を入れる事が出来るよ」


「まずは窓を開けて空気を入れ替えましょう、この埃っぽさでは体調が悪くなります」


 まずは窓という窓を開けて空気を入れ替える事にした。


 それだけでもちょっとは新鮮な感じがする。


「それじゃあ祖父の部屋へ案内するよ」


 私達は1階の奥にある部屋へと向かった。 



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