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チーム戦の模擬戦が終わり、訓練場では生徒たちが湧いている。


担任が前に出て声を張り上げた。

「次はソロ戦形式だ。上級生の選抜メンバーの戦いを見てもらう」

観客席が一斉にざわつく。

「ソロ戦きた!」「これが本番だろ!」

「二年の先輩の戦いが見れる!」

俺はごくりと唾を飲み込む。

(……一人で戦う姿。俺も、見ておく必要がある)




最初にフィールドへ進み出たのは、二年の攻撃型、炎槍。

肩に炎を灯しながら歩く姿に観客席からどよめきが走る。

「さあ、始め!」

対戦相手は【水流制御】の生徒。両手を広げ、透明な水の壁を張り巡らせた。

「いけえっ!」

炎槍が放たれる。次々と赤熱の矢が水の壁を突き破り、蒸気が白煙となって立ち込める。

観客「速すぎる!」「水でも防げないのかよ!」

俺は拳を握る。

(能力の相性とかもやっぱりあるよな...俺の物理はどんな弱点があるか考えなければ!)



二組目が立ち上がる。

能力は【幻土】。足元から伸びた土が分身を形作り、相手と全く同じ姿を作り上げた。

「……うわ、どっちが本物だ!?」観客席がざわめく。

本物の相手は幻影に惑わされて攻撃を外し、死角からの土の拳をまともに食らって吹き飛ばされた。

「一本!」

観客は大歓声。「トリッキーすぎ!」「幻影かっけえ!」

隣の真田が肩を突いてきた。

「ソロ戦は力だけじゃなく、“見せ方”も大事なんだ。観客と審査員の印象も順位に響く」

俺はうなずくしかなかった。

(見せ方……俺が戦ったら、壊すだけになっちまう……)



そして最後。三年の十支族が立ち上がる。

能力は【雷鎖】アシュベル家の長男だ。

「始め!」の声と同時に稲妻が鎖のように伸び、相手を瞬時に拘束。

次の瞬間、轟音と閃光が重なり、相手は場外へ叩きつけられていた。

観客は総立ち。「速すぎる!」「一瞬で終わった!」

教師の声が響く。

「これが校内トップクラス。全国でも通用する力だ」

俺は呆然と見つめていた。

(……これが、全国の舞台に立つ者の戦い……)



観客席も熱気に包まれる。

黒瀬が低く呟いた。「ソロこそ俺の土俵だ」

白鳥は目を輝かせ「支援型はチームでしか輝けないけど……でも、かっこいいわね」

外村は元気に「俺もソロ出たい! ……でも壁しか出せない!」と叫び、クラスが爆笑。

凛は黙って俺を見つめていた。

(――相原はどう戦うつもりなのかしら)と、その瞳に問いを宿したまま。



模擬戦は終了し、訓練場には歓声と余韻が残る。

俺は拳を膝の上に置いて、ただ見つめていた。

(みんな、能力の工夫も体の動きもすごかった。俺も戦い方を学ばなきゃいけないな。)

心臓の鼓動が、まだ止まらない。



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