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黒い騎士の剣が振るわれた。

空間を裂くような斬撃が、横薙ぎに広がる。黒い魔力の軌跡が残り、広間の柱を一瞬で断ち切った。

アシュベルが剣で受ける。

ガンッ――!

衝撃。

足が床を滑る。

「……重い!」

黒瀬が横から踏み込む。

拳。

騎士の脇腹へ叩き込む。

鈍い音。

だが騎士は微動だにしない。

逆に剣の柄で黒瀬の腹を打つ。

「ぐっ!」

黒瀬が後退する。

その隙。

レオンが炎を叩き込む。

「燃えろ!」

巨大な炎柱。

黒い騎士を包み込む。

爆炎。

だが――

炎の中から騎士が歩いて出てくる。

鎧に焦げ跡はある。

だがダメージは浅い。

レオンが笑う。

「硬ぇな」

神谷が前へ出る。

盾を構える。

騎士の剣が振り下ろされる。

ガンッ!

盾が受け止める。

衝撃で神谷の足元が砕ける。

だが体勢は崩れない。

「今!」

アシュベルが踏み込む。

剣閃。

首元へ斬撃。

火花。

黒い鎧に傷が入る。

浅い。

だが確実に削れている。

黒瀬が笑う。

「効いてる!」

拳を振り抜く。

騎士の膝へ直撃。

体勢がわずかに崩れる。

その瞬間。

リーメイが祭壇の結晶へ魔力を流し込んでいた。

目を閉じて解析する。

「……見えた」

神谷が叫ぶ。

「何だ!」

リーメイが言う。

「結晶は騎士へ魔力を供給してる」

レオンが笑う。

「やっぱりか」

リーメイが続ける。

「でも供給経路がある」

床の魔法陣を指す。

巨大な円形魔法陣。

そこから黒い魔力が騎士へ流れている。

神谷が理解する。

「陣を止めれば弱体化する」

黒瀬が笑う。

「簡単じゃん」

リーメイが即答する。

「簡単じゃない」

魔法陣の中心を見る。

「三つの制御点」

床の三方向に、小さな黒い結晶が埋まっていた。

「全部止めないと供給は止まらない」

黒瀬が言う。

「つまり」

レオンが笑う。

「三箇所破壊か」

神谷が頷く。

「分担する」

だがその瞬間。

黒い騎士の魔力が膨れ上がった。

騎士は気付いていた。

剣が振り抜かれる。

巨大な黒い斬撃。

広間の床を割りながら、一直線にリーメイへ向かう。

神谷が盾を構える。

ドォン!!

斬撃が盾へ直撃。

神谷が数メートル押し込まれる。

アシュベルが横から騎士へ斬りかかる。

黒瀬が拳を叩き込む。

レオンが炎を放つ。

四人が騎士を抑え込む。

リーメイが叫ぶ。

「今のうち!」

黒瀬が笑う。

「任せろ!」

三つの制御点。

黒瀬が一つへ突っ込む。

レオンが炎で二つ目を焼く。

アシュベルが三つ目へ走る。

神谷が騎士を盾で押し止める。

悠真はまだ動いていない。

壁際で腕を組みながら。

ゼロシンク。

騎士の動き。

結晶の鼓動。

供給経路。

すべてを見ていた。

そのとき。

黒い騎士が一瞬だけ、悠真へ視線を向けた。

小さく笑う。

「……観察者か」

次の瞬間。

騎士の魔力が爆発的に膨れ上がった。



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