表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
寄生命体つのばやし  作者: GoodSunGGgaming
93/122

時を操る婦人像 瓦解編 Vll

藤堂さんとゆうきくんのあんなシーンを見てしまったら私。もう。


『興奮するじゃないのぉおおお!!』


マンホールと三角コーンで興奮するユキにとっては最高のごほうびといえた。


『赤飯炊くわよ!ご飯三杯はいけるわ!!』


別方向に暴走していた。


『あんなのがいいんだぁー?へんたいさんだねー?』


アイリが恍惚な表情でほほを撫でながら言う。


『あんたが変態じゃないの?ホモは芸術よ♂』


『あっはー出来上がっちゃってんねー!』


『うるさいぞ二人とも静かにしろ』


藤堂がキリッとしためつきでそう指摘するとユキはしょぼーんとしてみせた。


ゆうきはのほほんとしているように見えるが内心、どうしたものかとそわそわしており、今後時を操る婦人像に接触するにはどうしたらいいのか考えていた。


『ゆうき、どうするつもりだ。なにか悩んでないか?』


藤堂はそんなゆうきを見透かしていた。


『インフェルノ羽生でしたっけ?あの男に相談したいことがありまして』


『なんだ?』


ゆうきは足を組み替えていった。


『婦人像というマジックアイテムがありまして』


『時を操れるんだかなんだかいってたな、あれは本当なのか?きみが言うのだから本当なのだろうが神の領域だな』


研究員の前田が失踪した研究所襲撃の日、以来ふれられなかった婦人像について話すゆうき。


『どうしても、もどしたいんすよ!』


『漢の目をしているな』


『押忍』


『ならば一肌脱ごう』


すこし時間をおいて部屋をでていく藤堂がむかったさきはインフェルノ羽生のもとだった。


『何のようだ』


『あなたに頼みたいことがある』


『覚悟がみてとれるな』


『無条件で婦人像をつかわせてほしい』


『だが、断る』


「だが断る」とは本来ッッ!!


自分に対し有利な条件を出したいけすかない奴にッ!!


「NO」を叩きつけてやることだッ!!


ただ単に断るときに使うものでは断じてないッッ!!


どこかの先生がいっていた、台詞である。


『貴様、きやすく婦人像のことをくちにだすな』


マコトのもっていた魔法のワインをグラスにいれて転がしながら言う。


『まずはタワーマンへの誅伐が先にきまっている。我々の理念に反したものへの制裁は絶対だ』


つまるところ、婦人像への接触はだめだということだと理解すると藤堂は迷わず抜刀して居合術のひとつ壱の太刀・絶離をはなった。


その不可視の神速の刃は次元をも断絶し分離する。


故に絶離。


羽生のくびがふきとぶと生首が空中で炎になって消えた。


王手飛車取(にしゃたくいつ)


任意の対象に二者択一をせまり、片方の選択肢を破棄、獲得させる能力。


二者択一を宣言されると動きが取れなくなり、どちらかをえらぶと解除される。


『腕一本か引くかだ』


『だが、断るッ!!』


藤堂の腕が吹き飛ぶ。


歯が砕けんばかりに噛み締める。


この世界では魔法を使うとその事象に見合った代価として等価の魔力が消費される。


この王手飛車取は羽生の想像を越える魔力のキャパシティが必要だった。


がくんと魔力をもっていかれた羽生は片膝をついた。


『存外、数多の武士を屠ってきたが、気分は悪くなかったものだ。今回を除いてな』


炎がくびからうえへともえあがり頭が再生された。


『不死身か貴様』


『どの口がのたまう』


再生しつつある藤堂の右肩をみて羽生は刮目してみせた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ