芸術家のツノバヤシ
時は遡ることロマンチック忍者がクローバーを探していた頃、芸術家のツノバヤシ、常村一斉は高揚でみたされていた。
『美しい?いや、素晴らしい!』
ツノバヤシは自分の欲求がみたされればみたされるほど興奮して魔力を肥大化させるのだ。
彼は自分の作品が洗練され他者から評価をうけたとき莫大な快楽によって魔力の津波をつくりだすほどだ。
『イグザクトリー!』
そういったのは執事の剛三だ。筋骨隆々の碧髪白目の短髪じーさんである。
『狂気の沙汰だぁねえ!これはよき!よきぞ!』
音楽家のツノバヤシ、無音高値がそういった。
三人が高級タワマンの防音施設でおこなっていたのは魔力の増加がどの程度の興奮で行われるかの実験だ。
エレキギターを掻き鳴らしながらふでを握りしめキャンパスを埋めていく作業を二人で行う。
オーディエンスは生配信のwetubeをつかっておこなっている。
リスナーのコメントは絶賛のあらしだった。
昂る二人。
魔力測定器はとある企業からスポンサーとしてかしだされている。角山という老舗商社だ。
『無音と常村を支援するなんて最高だぜ!角山!』
『ツノヤマ!ツノヤマ!』
コメントがながれまくるなか一つのスーパーチャットが送られた。
『全然だめだねこれは自慰行為だよ』
4545円のスパチャだ、皮肉がきいていた。
『なんだこいつきめえ!』
ゆうきであった。
生配信をみて自分の感性にそぐわなかったのだ。
『君と僕、なにがちがうのかな?』
『うるせえ!』
『そういわずこちらへおいでよ!色眼鏡かけてないでさあ!おいで!』
ダイレクトメッセージが常村一斉から届く。
生配信の住所だ。
むかっていくことにした。
ひとこといってやる!
かねもちの道楽でめだちたいだけだろ!
そうおもっていたゆうきは考えを改める羽目になる。