贈り物とかいて愛情と解く、その心は
ユウキへの贈り物にしよう。
アイリへの贈り物にしよう。
二人の意識が一致しかけた瞬間であった。
『蛍火!』
ロマンチック忍者の蛍火で室内の酸素がなくなるほどに燃焼し始めた。
『く、ぐるじぃー!!』
『ワインがだいなしになっちまう!』
軍人ホスト会のマサルという指示役がまだいきをしており、ワインを大切そうに抱えてくるまっていた。
『血のバラをさかせてそえましょう!ホストクラブの終演にはふさわしい幕引きだ』
刀でマサルの頭をかちわろうとするがマサルは軍人ホスト会のツノバヤシだった。
ニット帽のふくらみがマサルの角を誇張しており、刃物をふせぐきっかけとなった。
ツノバヤシは各自じぶんのもつ誇りや矜持からくる快感によってのみ魔力を増幅させることができる。ホストのツノバヤシは指名されることに快感をおぼえていた。
勢いよくせすじをのばして倒れていたおとこたちが目を覚ます。
『はいはいはい!まさるさんに兜割一本入りました!いいおとこ!いいおとこ!いいおとこ!でも?ほんとはどーでもいいおとこー!』
真っ赤にたぎる角があった。
マサルの角だ。
『ごしめいありがとーござーせー!!』
『どーでもいーおとこーではなくーーー、ほんとはとってもいい漢!』
ワインの汁がそれに答えるようにスプラッシュした。
弾け飛び散るワインにしたたるいい漢。
『ホストやったら女の子のためにひとはだぬがんといかんでしょ!男にはカツいれんといかんでしょ!』
拳をにぎりしめボトルをにぎるてをつよめる。
『アイリちゃんにあげたいんだそのワイン』
『持ってけどろぼー!』
『忍をぬすっとよばわりするとはなにごとか、ここはひとまずてをひくとしよう。美しさにかけるでござる』
マサルがロマンチック忍者に握手をもとめたのは忍者をRESPECTしていたからだ。
『ほんとにいい漢は忍者さんでしたぁ!』
『強盗まがいのことをしてしまってすまないとおもっているがきみたちもツノバヤシだろう?一筋縄ではいかん反社の漢たちとみた』
二本しかないボトルの一本はさっきあいてしまったので、最後のひとつはマコトがあいりにおくる贈り物にした。
タイトル
どちらも、心がしたにくるでしょう!真心と下心




