マコトとロマンチック忍者の邂逅
ロマンチック忍者は六葉のクローバーをさがしていた。
それは財と名誉と愛をもたらす悪魔の潜むクローバー。
一つ葉のクローバーの花言葉は「困難に打ち勝つ」「始まり」「開拓」「初恋」
『ゆうき・・・』
ロマンチック忍者は一つ葉のクローバーをかたてに夜のまちを駆けずり回っていた。
『君に送りたい一心で探しているよ』
夜もふけ朝方にちかずこうとしている時間帯、
二人は鉢合わせすることになる。
家屋と家屋のすきまで一輪のクローバーを見つけたのだ、その瞬間二人が交差し、認識しあう。
『お前だれだ?』
『このクローバーは某のものゆえ、もうしわけないが引いてはもらえないだろうか?』
二雄の出会いは愛をめぐる争いに発展した。
全力で危機察知する。
本能が告げているのだこの漢は危険だと!
『蛍焔!』
尻を青白くもやしながら蛍のむれがマコトを襲う。
刹那、妖刀虎徹と正宗が産声ににた奇妙なかなきりおんをならす。
蛍の群はすべて霞へときえていった。
『ちげぇねぇよなぁ!おめぇもじゃまするんだなぁ!』
『カカッ!!とよけさせてもらうぞ』
忍者はダミーの木人にすりかわり、マコトの一撃をうけかえた。
『なんのことかわからんが、某の愛を邪魔するものにはきえていただきたく候』
『しねぇっ!!しねっ!!くされ外道ぉ!』
マコトは木人めがけて100刀の得物を召喚しぶつけたが、どれもはずれでしかなかった。
マコトの胸ポケットに二つ葉のクローバーがさしこまれていた。
二つ葉の花言葉は「素敵な出会い」「平和」「調和」である。
『花言葉をしっているか?』
『もちろんだ』
マコトの斬撃が幾田もはなたれ、かわされるなか、ロマンチック忍者は三つ葉のクローバーをマコトの胸ポケットにさした。
『意味は?』
『三つ葉の花言葉は、愛、希望、信頼だよなぁ』
『あなたにはこれをさしあげましょう!相応しい方におくるとよいでしょう!』
四つ葉のクローバー
私のものになって
四つ葉のクローバーをマコトにプレゼントしたロマンチック忍者はちいさな四つ葉のクローバーの花火をホタル火でかいて捧げた。
『さぁかえってゆうきに送ろう。この六葉のクローバーを!』