深井の夢と戦の後静けさ 桃園の誓い 時空警察編
コミケ会場にいた。
ここはあのとき倒れたコミケ会場だ。
いくまえにオンライン会議通話アプリ、スナイプでかいわしていたときのことを思い出す。
『たしかにそれは勃起したおにんにんに妖精をのせたときのような幸福感というかあんしんかんがありますなぁ!!深井氏!!』
『彼女の子宮に受胎できたらなぁぐへへぇ』
『おまえらってほんときしょいけどいいやつらだよな!』
深井が友達の田中と矢野の会話を聞いてにやけながらポテチとゼロコーラを飲んでいた。
ゲップをするとコーラの炭酸となまぬるいいさんのかおりと油の混じった芋の臭いがふくざつにからみあって喉から放出された。
有給をとっていたのだ。
たのしいたのしい一日だった。
コミケ会場を背景に矢野と彼女と田中のすがたがあらわれ、しゃぼんだまのように歪んで弾けて消えた。
『まってくれ!おいてかないでくれ!』
少しはなれたいちにかれらがむごんでたっている。
『いやだ!しにたくない!』
『指はなん本に見えますかぁー?』
倒れこんだ深井にはくりかえし同じ音声がきこえているかのようだった。
レスキュー隊員のといかけにもこたえず、夢の中で意識はたたれた。
『は!』
ここはどこだ!そうとうとかえってきたのは、信長からの祝いの言葉だった。
『よくぞめざめた!軍人としても軍師としてもわれらをささえてくれる黒子のようなごじんぞ!さぁ!わしはのまぬがのまれよ!しこたまと!』
肩にかかった包帯をみてじぶんが重症だったことにきづく。
どこでやられもうしたか?
そうとおうとしてこえがでなかった、乾いていた喉をうるおすためねおきの清めた酒をのみこんだ。
内蔵からあつくたぎるような感覚がした。
信長は南蛮の秘薬とポーションを混ぜて発酵させたあらたな酒をつくったウツロをほめたたえながら、のめよさわげとまくしたてた。
信長は身分問わず相撲をとらせるのが好きだったそうでこの場でも役所の大官と下っ端の足軽がさけをのんだあとちから比べをさせていた。
『いよっとのっ!とのがふんどしをまかれもうしたぞ!』
信長がふんどしをまくと負け役をやるとはいわずそそくさとあらわれる藤吉郎こと豊臣である。
『みあってみあって!!はっけよーい!のこぅた!のこっぅた!』
『殿!まけませんぞぉ!!』
『なにおおお!!』
うわてでゆすられ、あしをこそとがりされこかされた秀吉はまけようとしていなかったにもかかわらず、軽くいなされたことに少し驚いた。
『なんぞなんぞなんぼのもん!わしはつよいぞ!わらべのころからやっとるでのぅ!』
『お見事』
『おみごと!!』
拍手喝采で宴と深井のみまいはどうじにおひらきとなった。
信長につくウツロ
秀吉につく深井
徳川につく影法師
この三人で天下人になろうぞと同じ時期同じタイミングで杯がかわされたという。
三国志で言うところの桃園の誓いににたなにかであったにちがいなかった。




