春 飢男 はる うえおの青春 時空警察編
春は14才の少年だった。
戦国時代にうまれ信長のそばでそだった春はもてる信長にたいして陰のものであった。
現代でいうチーズ牛丼くってそうなかおのやつというやつである。
取り立て不幸な生い立ちもなく普通にそだった春は信長にあこがれていた。
カリスマがあって決断力も人望も資産もある。
そんな信長のとりまきとしてそだった春のまわりには信長目当ての女ばかり集まっていた。
『ぢぐじょう!!なにがぢがぅっでんだ!!』
青春に飢えていた。
はるうえおは青春に飢えていた。
そんなときだった。
『黒衣衆が帰ってきたぞー』
モノクロの世界にどす黒い、なのに赤に染まった、きれいな華にみえた。
『うげぇぇちのにおいだぁ』
『くっさぁーにげえろぉ』
観衆は黒い衣に血染めの着衣の異臭に畏怖したがこどもたちは、くさいといってはしゃいでいた、そんななか我々を守ってくれてありがとうというこえがきこえた。
沸き立つ歓声。
黄色い悲鳴まで聞こえてアイドルのようになっており、ウツロは内心どこの48なのとおもいながらかけた二名の死者をだしたことをともらいながら凱旋した。
英雄に見えた。
それぞれが黒と赤でかがやいてみえて、白い背景がちゃいろのつちいろにかわっていった。
絵の具が水面に垂れてすいめんをそめあげていくように。
鼓動とともにはやまって、いきづかいがあらくなり視界が狭くなる。
気を失った。
『大丈夫か?小僧』
『あなたはだれ?』
抱き抱えられた少年は春、それをかたひざに上半身をのせているのは深井だった。
『のめ』
『はい....』
こくりと喉仏をとおるポーション。
『すごい!からだが軽い!いろがみえる!!』
ポーションで病気が駆逐されたのだ。自己治癒して正常に戻った組織たちは春に色を与えた。
『よかったな』
『ありがとうござぃます!』
『なはなんともうしますか?』
『深井じゃ。興味があればうちにくればええ、たくましいおのこはわしらのたからじゃ!』
『はい!!!』
ロマンチック忍者の祖先がこの春飢男という一番ひよわで骨格のよかった少年に魔力の素となるポーションを血液に浸透させた瞬間であった。




