からくり師と虚ろな日々 時空警察編
敏腕からくり師は尾張の信長のもとで資本提供をうけながら製作している秘密兵器があった。
それは、コロ助という殺しの助けになるといういみのからくり兵器である。
『これも違う。どうすれば、ええかのぅ』
大信というからくり師が世界をかえる発明をするときがきた。
『おじゃまっ!ひさしくあっとりませんでしたなぁ大信さん』
そういったのは膝の傷がいえた服部だった。
一番槍だった服部は褒美で金をもらっておりほくほくしていた。
『ウツロさんのおかげで今川をうてましたなぁ、膝の傷もいえてきて療養中ですがいっぱいどうですか?おごりますぞ』
そう提案するとウツロと大信はよきかなといい店をどこにするのか考え始めた。
『ちょうど信長殿がやっておられる懐石料理がくえるりょうていがありますで、そこにいきましょう』
『よきよき』
そう大信が頷くとウツロは黙って賛同した。
工房からあるいてすうふんのところにある、料亭にきた。
『奇天烈料亭かぁ、めずらしいものがくえそうじゃのぅ!』
そういってのれんをくぐると、女将がでむかえた。
『ようこそ奇天烈亭へ』
うやうやしくお辞儀すると豪華絢爛な装飾がほどこされたTHE和といったかんじの通路をあるいて個室へと招かれた。
『こちらおまかせがおすすめとなっておりますがいかがいたしましょうか?』
『品書きをみせてもらってからでよろしいかな?』
服部がいうと女将が和紙にすみでかかれたメニューをもってきた。
『どれどれ』
『珍味ばかりじゃのぅ!たのしみじゃ!』
熊の手甘辛煮込みに蜂の子天ぷら。
雀の巣がけシャコの洋風ソースソテーなど珍しいメニューがならんでいた。
『まぁおすすめでたのむわ、女将!さけをついどくれや』
『少々お待ちを』
料理が運び込まれ畳をふみしめるどくとくのおとだけが、しずまった料亭に響く。
ふるまわれた料理をたべながらウツロは大信の発明案をきいていた。
『このマセキをつかってみてはいかがか?』
『ほぅ?これまた珍妙なマセキとはなんですかな』
『わたしのしるかぎりでは』
と続けていい、はぐらかしながら魔力について漠然と説明してみせた。
『なるほどのぅ』
からくりにつかえるやもしれぬと考えた大信はウツロに、協力をもうしでた。
『いいですよ、わたしもみてみたい。世界がかわるところを!』
うつろな日々が色づいた気がした。
世界はかわっていくのだとーーー。




