フィールド・オブ・ドリームス 七つの罪源編
『それを作れば彼はやってくる!』
ボンバーマン達はじぶんがチンパン人だったときとりこんだ人の記憶がよみがえっていた。
名作映画フィールド・オブ・ドリームス とボンバーマンというゲームだ。
『永久的日常』
ボンバーマンでみたことのあるステージが具現化されそこにアイリ達はいざなわれた。
『なつかしいな・・・弟じゃよ!』
『久しいな・・・兄じゃよ!』
いつものステージのあの音楽が流れる。
悲しげにバイハドソンというフレーズが木霊する。
『はじめようか!俺たちのレクイエムを!』
『そうだな兄じゃ!』
とぅっとミソボンとよばれる外壁をおおうコンクリートのかべに深井が現れると魔力のこもった爆弾をなげこんだ。
アイリ達の4mさきにおちた。
1マス1メートルと仮定すると丁度初期火力で3メートルまでしかとどかない。
爆弾がリズムを刻み爆発すると目の前に古いゲームのようなエフェクトで炎が沸いてきた。
『なにっこれ?』
『とりー』
『ボンバーマンの世界にひきずりこまれているのか?!』
藤堂は魔力で強化されたコンクリートのかべを壊せないか試してみるがダメだった。
『つぎっくるわよ!』
『ひだりにいくぞ!』
『まにあわないわ!みぎへいく!』
『火力アップだ!』
『兄じゃ!パンチでとばすからコンクリートのかべをこわして通路を作ってくれ!』
魔力で強化されていない壁は爆弾で破壊できた。
『アイテムが出たぞ!移動速度アップだ!』
『おいといてくれ弟じゃよ!おれは移動速度とっかでいく!』
『兄じゃ!火力とぐねぐねボムはおいといてくれ!』
懐かしきボンバーマンの世界を満喫する二人にたいして郷愁の念をかんじつつも離脱するために走り出す藤堂。
『たまごからなにかでてくるっ!』
角をいくつか曲がり深井から姿をかくし、みつけた卵から藤堂は魔物が産まれてくるのを感じた。
『ルーイー』
現れたのはカンガルーの魔物ルーイーだ。
このルーイーはのることができ壁を越えられる。
紫ルーイーである。つまりジャンプで壁を乗り越えられる。
『乗れそうだな!やつらのもとまではこんでくれ!』
『ルーイー!』
理解したように走り出すと仲間の匂いがするほうへいった。
クロボンはイエロールーキーにのっていた。
イエローはソフトブロックをふきとばす。
シロボンをみつけた藤堂はきりつけようとちかづいたがクロボンのソフトブロック移動によって阻害された。
目の前にブロックがあらわれたのだ。
スライドするかのごとく。
紫ルーイーのジャンプでのりこえると爆弾を眼前において視界を遮られたので爆弾の導線をきりさいた。
が、自然着火し発火した。
藤堂は怪訝なおももちで再度切り裂いたが同じだった。
爆弾が破裂しやかれる藤堂。
不死身だがいたくない訳じゃない。
精神に来ない訳じゃない。
耐えてるんだ。
ゆうきの師匠として、部隊の隊長としての矜持が支えていた。
『絶対に倒す!』
そう決意した瞬間、炎は消えたがやかれた体が再生していくのがわかった。
『はぁはぁはぁ』




