藤堂と爆弾魔と水牛鬼 七つの罪源編
藤堂はじめんにめりこみながら、両手で刀をうえにむけハンマーをとめて、堪えていた。
『ふぅ、おもい一撃だ。おれでなきゃ、しんじゃうね』
魔力を込めた一撃は数トンはあろうおもさだったはずだが、肉体強化の魔法でストレングスを上昇させて耐えた。
『水牛のようだな。しっているか?』
そういうと藤堂は炎のスクロールに水のスクロールをあわせてスチームを大量発生させた。
『日差しのない煙のなか湿度と気温が上がるとどうなるとおもう?』
そういうと、藤堂はにやりと微笑んだ。
『汗線のない水牛は水に浸って体温調整するという』
皮膚に付着した水分は蒸発せず熱をおび体温が上昇する。
ミノタウロスは体が高温になり熱中症とおなじ状態におちいり、筋肉が痙攣しはじめた。
汗を流す藤堂にたいし、サウナで変温動物はいきていられない。
意識を失いミノタウロスは魔力の切れたハンマーから指がはなれていった。
『いいきになるなよぉ!』
『なぜわれわれがガスマスクをつけているとおもう?』
『煙か!』
藤堂はしまったと感じていたが、なぜか焦りはしなかった。なにか、もうだめだという、諦めの境地にはいりつつあったのだ。
『だが、足掻かせてもらう!』
抜刀術でけむりをなぎはらおうとしたり、風のスクロールでとばそうとしたが、魔力で質量と高度がましており切れなかった。
『くそっここまでか!』
『くらうがいい!爆煙!』
煙がまたたくまに空間に埋まり藤堂は一酸化炭素中毒になって意識混沌となってしまった。
『くくく、ちょろいもんだぜ。これでご褒美を深井さまからもらえるってもんだ!』
『やったな兄じゃ!我の出番はなかったな』
『くくく、弟じゃよ!きにするな』
二人はアメリカンななぞのアクションで複数のタッチをかわすとグッとサムズアップした。




