サミシサトハ
これはあまりおもしろくないかも。。
1月6日を迎えたこの世界は幾ばくかどんよりとしている。
今日は何かの祭りでうるさい。
このビル群のマンションの一室を出る。
通路から見える、噴水広場の水にイルミネーションの光が反射しきれいに輝いている。
大きく息を吐いた。
私は今すぐこの場から離れ、自分の尊厳を守らなければならない。
パトカーが数台通り過ぎた。
必死で走った、周りの人からはどう思われているのだろうか。
電車に間に合うように走っている人に見えているだろうか。
何日か経ち、私は最近起こった事件の報告書をぼんやりと眺めた。
もう緊張に次ぐ緊張で疲労はピークに達していた。
しかし私は警察だ。
この事件を今回は何としても解決に導かねばならない。
上司はこのように言う。
被害者 神崎正雄34才 鉄鋼関係のZN会社のCEOをやっており、資産はたくさんあった。神崎丸子が遺体を発見。縄のようなもので拘束されていた跡がある。事件発生当初は金目の物目当ての犯行であると考えられたが漁られていない部屋が多すぎるためその線は薄い。
額から汗があふれた。
容疑者から聞き込みを始める。
_上司から渡された容疑者リスト_
神崎丸子32才 被害者の妻。被害者の遺産の相続権を持ち、事件当時被害者とけんかをしてホテルに泊まっていたというがそれを裏付ける証言がない。
三好瑠璃24才 被害者のいとこ 被害者の家に居候している。事件当日は面接を受ける予定だったが試験会場には現れなかった。友人とマンションの前の広場で待ち合わせしジャニーズのコンサートを見に行っていたと証言。裏付ける証拠なし。
佐々木鉄矢37才 被害者の幼馴染。被害者と同じくZN社のCEOをしている。意見が対立していたとの証言もある。
私 「まず三好から聞き込みをしよう。」
同僚「怪しいもんなこいつ。この事件の日は祭りがあったらしいじゃないか。
待ち合わせをそんなところにしない。」
私と同僚は聞き込みを始めた。
三好「私は関係ない。ていうか、面接いっとけばよかった。
私はマンションの前の広場で待ち合わせしてジャニーズ見に行ってただけ、
その友人旅行で飛行機内にいるからさー。明日証言とってね。」
私 「そんなこと言って噓をついているんだろ。
あの噴水広場かなり祭りで人が多いですが、よく待ち合わせをそこにしましたね。」
三好「祭りがある時期であることを忘れていたんです。
人が多い時期とはいえ待ち合わせできない穂と広い広場ではないですよ。
そんなことで疑いをかけるなんてもってのほかです。」
同僚「とりあえずまた明日お願いします。」
それから数時間が過ぎた取り調べが終わった後、同僚がしゃべりかけてきた。
同僚「お前がやったのか。」
気が動転した。こいつがそんなことに気づけるはずがない。
それよりあの正雄が悪いんだ。
あんなに成功していることで私を何回も旧友の前で馬鹿にして..
私はもっとうまくやっていくはずだった。
馬鹿にすんな..ぐ...
目の前は闇に包まれた。
ーーーーー
なぜ同僚は「私」が犯人であることが分かったのでしょうか。
答えは話の終わりにどうぞ。
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「君は他人の目を気にしすぎだよ。
そもそもほぼ自給自足の生活をしていた産業革命以前
君たち人間は他人の評価に縛られることはなかった。
自分の価値観で最小限の村の義務を果たし思いどうりに生きている人も多くいた。
(成人になればの話だけど)
今の君は人の目を気にしすぎた。
哀れな人だよ。」
私「人の評価は自分のステータスだ。何よりも重要だ。
努力したことのない神にはわからないことがあるんだよ。」
「努力は状況を変える要素の一つである。だけど努力した人が必ず成功するとは思わないね。
君頑張り方間違ってるもん。」
私「知るか。」
「これまでにしたすべてにミスは今日のためにある。変えようとしてみなさい。
少しでも。」
私が目を覚ますと、後で処理するはずだった事件の証拠品がでてきてしまい事件は解決した。
私はこれを手放すのが怖かった。
大胆にも家に置いていたらばれなかった。
私は今後裁かれる。
普通に生きるよりもっとつらい状況になる。後悔しかない。
そうか、私には努力というより勇気が足りていなかった、
自分でまっすぐ生きる勇気が。
今からは変われるのだろうか
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「私」が犯人な理由
「私」に渡された容疑者リストには
「友人とマンションの前の広場で待ち合わせしジャニーズのコンサートを見に行っていたと証言。」
としか書かれていない。
しかし「私」は
「あの噴水広場かなり祭りで人が多いですが、よく待ち合わせをそこにしましたね。」
といった。
わかりましたか?
答えを言うと
その広場が噴水広場であると「私」が知るはずないんです。
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