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奇妙な味の恋物語  作者: 冨井春義
俺のとなりにしずかは居るか
7/16

3

この日から、俺はとなりの彼女との会話というひとり芝居にかなりハマってしまった。


「君の名前は?なあそろそろ教えてくれてもいいだろう?」


もちろん返事はない。


「そうか。じゃあ俺が君に名前を付けてあげる。そうだな、君はとてもおとなしいから『しずか』にしよう。いい名だろう?しずか」


名前が決まったら、姿かたちが欲しくなった。

パソコンでお気に入りのアイドルの画像を並べてみて、それらを脳内で合成して理想的な容姿の彼女の姿をイメージした。


色白の肌で、長く美しい黒髪。大きな瞳を持つ清楚な顔立ち。

手足は長くスレンダーだが、豊かな胸。

そして声も大事だ。優し気で品のある声。完璧である。


こうして俺は妄想彼女・しずかとの二人暮らしを始めた。


もちろん本気ではない。単なる暇つぶしのお芝居である。

しずかは幻覚になって現れたりはしないし、幻聴も聞こえない。ただ俺が頭の中でイメージするだけだ。

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