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奇妙な味の恋物語  作者: 冨井春義
君のすべてを食べたい
3/16

1

※注:残酷描写があります!

美雪。君のすべてを食べたい。


君と出会って3か月になる。

その間、僕は君を見るたびにそう思い続けていたんだ。


名前のとおり白くて美しい喉をナイフで切り裂けば、赤い血が君の体を染めるのだろうね。


僕がその血を啜ってあげよう。


豊かな君の胸を食べよう。きっと柔らかくて美味しいのだろう。


切り裂いた胸から見える、まだ温かい心臓を食べよう。


そして君の肉と内臓のすべてを食べよう。


君の皮膚は特にこんがりと焼いて食べることにしよう。


残る骨も食べたい。粉々に砕いて食べよう。


君のすべてを僕の物にしたいからだ。



美雪。


ああ、君は僕のそんな心も知らないで、僕に限りない愛情を注いでくれているね。


君はほんとうにかわいい。


でも、それは決まったことなんだ。美雪、君に許してくれとは言わない。


君と僕は最初からそういう運命の出会いだったんだ。


そして今日がその日なんだ。

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