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悟
またひとりホームに帰ってこなかった。
せめて日曜日までは生きていてほしかった。
次の日曜日98歳になるはずだった麻衣は、最期には自分を10代の少女だと思い込んでいたそうだ。
ホームを10代のころに過ごしたサナトリウムだと信じていた。
そして18歳の誕生日を楽しみにしていたのだ。
悟は少し感傷的な気分になったが、すぐに頭を切り替える。
これは仕事なのだ。
看護師から手渡されたボイスレコーダーを悟は一度だけ聞いてすぐ消去した。
またひとりホームに帰ってこなかった。
せめて日曜日までは生きていてほしかった。
次の日曜日98歳になるはずだった麻衣は、最期には自分を10代の少女だと思い込んでいたそうだ。
ホームを10代のころに過ごしたサナトリウムだと信じていた。
そして18歳の誕生日を楽しみにしていたのだ。
悟は少し感傷的な気分になったが、すぐに頭を切り替える。
これは仕事なのだ。
看護師から手渡されたボイスレコーダーを悟は一度だけ聞いてすぐ消去した。