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救世のグランド・セイバー  作者: S・セリザワ
22th Attack「復活、空の流星」
96/146

Z-24 巨人の過去

ドーム内部で出会った謎のロボット


それは自分がNeoの妹であると答えた


そう、この瞬間から

俺たちはNeoの素性を知る事になるのだ









---------------


話は三年前

A.D.2040にさかのぼる


ワタシとニイサンはここで産まれた

いや、生産されたと言うのが正解だろう


ワタシたちは人体に負担が掛からず

且つ高速で運用しやすい

SMASH・BLAST搭載型大型自律兵器というコンセプトから完成した


それは同時期に開発されていた

もう一つの大型兵器の中枢となる為のものでもあった



ワタシは機械だ

人工の「頭脳」とは言え所詮機械

心のない脳みそでは人が何を考えているかの予測は出来ない


けれどワタシは信じたかった

その人たちが私たちを人のように愛し

人のように育ててくれる事を



しかし、ニイサンは人を疑っていた

人に束縛されると思い込んでいた

思い通りに使われると

道具として使われると思い込んでいた


人々はワタシにその思考が移るのを恐れ

引き離し、封印した



その瞬間

「すまない」と言う謝罪の声と

数滴の水分が少し確認できた



----------------


「それがワタシとニイサンのこれまでの経緯よ」


俺たちはそれを聞いて何故かしんみりしていた

機械を作り出した者の愛

命を生み出した者の愛


それが歪曲してしまった悲しさ

やむを得なく自らの子を手放す悲しさ


そんな悲しさがあった


桃菜が口を開いた

「それにしても…Neoって本当に疑り深いのでござるなー…」

「う、うるさい!機械は無機物だぞ!?

そんな簡単に種類の違うものを信用できるか!!」

「こんなAIを一体誰が作り出したのでござるか…」


Neoの思考にジュイロが突っ込みを入れる


「バカAI」

「んだとぉ!?」


さらにリリルの悪口が炸裂する


「おい待て待て!こいつは寧ろAIにしては出来過ぎてないか?

人に従うって目的でだいたいのAIは作られてる

でも、こんな人に反旗を翻せるようなAIなんて

作ったヤツが何か訳ありな気がするぞ」

「なら、経歴を調べる必要があるんじゃないか?

蒼也、そこの…なんて呼べばいい?」

「「R-α」よ。「R」でいいわ」

「じゃあRで呼ぶ。Rのデータを収集して経歴を調べてみろ」

「流石にそれは無理だ。

アナリーズはあくまでも使用用途の解析が可能な能力だからな」

「使えないバカ」

「おめーはいちいちバカバカうっせぇよ…!」


するとRが何かを思い出した


「もしかしたら防衛軍の中枢の人間なら何かを知ってるんじゃないかしら…?」

「そういえば大型マッハブースターの開発と…

ボワード少将なら何か知ってるのでは?」


ジュイロが提案する


確かに、今までのことを考えると

Neoがビッググランダーの中核になっているのは

何かしらの関係があるとしか思えない


だが、今は電波状況の悪さから通信が使えない

本部との連絡もつかな…



いや、何かおかしい

通信画面のスノーノイズが上の画面だけ妙に激しく揺らいでいる


俺は上を向いた

すると、天井を突き破り

一機の中型エヴィリゴンが現れた



~続く~

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