I-10 猫の恩返し
私は今まで一人で戦ってきた
群れであろうと
人型であろうと
虫であろうと
獣であろうと
全てあの方から託された
このガルセイバーで
切り伏せてきた
でも、今度の敵は今までの強さとは桁外れのモノに違いなかった
あの方々が強い人たちなのは直感的にわかる
でも…それでも倒せなかったとしたら
私はどうすれば良いのだろう…
あの人達を助けたい
でも
この子達を置いて
それをしたら
この子達はどうなってしまうのであろう
そう悩んでいる内に
猫たちが私に話しかけてきた
~もう私たちは大丈夫。あの子達のために戦って~
そんなこと言われてもあなたたちも心配
と言い返す
~あなたに生き方を教えて貰った。私たちの力で生きる事、これがあなたへのお返し~
この言葉を聞いた瞬間
私は涙を流した
今まで守ってきた日々
餌を探すべくあらゆる箇所を回った日々
何事もなく平凡にじゃれた日々
そんな日々が走馬燈のように脳内を横切る
私があの日選んだ道は
良かったのだと思えた
この子達に尽くしてきた日々は
無駄ではなかったのだと感じた
私は決心した
私も
戦わなければならない
そして私は皆さんの位置を確認し
病院を飛び出し叫んだ
「セット…アップ!」
~続く~




