I-15 少年と天使と
「だから私はセルマハトを憎んでいるのだ…
家族を奪ったセルマハトをな…」
「で、でもそれって好多殿は関係ないんじゃ」
「良いよ桃菜…嫌われてるのは慣れてるからな」
「こ、好多殿…」
「ちょいと席外すわ」
セルマハトの少年は
そう言うと去って行った
「………」
「…あのー…お姉さん?」
「なんだ…蒼髪の青年…」
「好多の過去…聞きたいか?」
「彼の過去…?」
「好多の両親は…行方不明なんだ」
「…!?」
「好多は4歳の時に両親が行方不明になった。
10歳でそれを知って、心に大きな傷を負った。」
「好多殿はセルマハトでござる。
でも、拙者達と同じ、平和を願う一人にござる…」
「何度も彼に助けられたでござる。
あの特殊マッハブースターにも
F.A.C.E殿にも
そして、それを扱うに適した二つの能力にも…」
「私は…」
すると、話に絡んでこなかった緑色の少女が言った
「あのー…シシルは…?」
それに対して黄色の青年
「ああ、シシル殿なら…」
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「好多ーーーーーーーーーーーーーー!」
シシルが俺を探しに来たようだ
別にしばらくすれば戻るっつーに…
「好多ー…疲れた…」
「知るかっ!」
「み、みんな…待ってるから…帰ろ…?」
「わかっ………」
「好多?」
「………なんか来る……シシル伏せろ!」
シシルを無理矢理伏せさせた
空中から敵の奇襲
敵の姿はオーナイバーに何処か似ているが
カニのような腕を持っている
「F.A.C.E、こいつもしかして…」
「複合型エヴィリゴンデスネ。
先程戦ッタオーナイバーノ残骸ヲビーストタイプLEVELⅡ「クラグラン」ガ吸収シタモノ、ツインビーストタイプLEVELⅥ「オーグラン」ト思ワレマス」
「ったく…複合型は対人関係が悪くなると出てくるのかッ?」
「知リマセンヨソンナコト」
「いや聞いてねぇしそんなこと…F.A.C.E、みんなにここを伝えてくれ。
シシル、やるぞ!」
「うん!」
オーグランが左の小さな鋏から実弾を連射してきた
着弾するが、シシルがセットアップと共にそれを防ぐ
BM3bを吸収して
BMルナに俺は変身した
オーグランに向けて
シシルとの同時射撃
だがオーグランはそれを右手の大型の鋏で受け止めた
背中に付いていた節足が展開される
節足の先端はミサイルだった
ビームオーブで防ぐが
小さいくせに威力が高い
ビームオーブが一時的に使用不能になった
俺を護ろうとシシルが前に立つが
シシルの強固な袖でもあれの数は無理だ
と、その時
空から光線の雨が降ってきた
~続く~




