H-1 白銀気神
「みんな、ここは私に任せて」
「シ、シシル殿!?」
「大丈夫でござるか…!?」
「うん!」
「相手は射撃型、気をつけて!」
「うん!」
「好多、どうした?」
「…いや、何でも無い…」
シシルはバレッダの前に立つ
「さーて…準備運動…」
バレッダの右手から一発の銃弾が放たれた
シシルは左袖でそれを弾く
と、同時に右袖から銃を出して
バレッダの左手から発射された第二射を撃ち落とした
バレッダの胸部からガトリングが発射される
シシルの銃は剣に変わり
素早く弾丸を弾いていく
シシルの一瞬の一突きが
ガトリングを破壊した
仰け反ったと思いきや
頭部からバルカンを発射するバレッダ
シシルはそれをまた弾く
弾いた弾丸の一発は
バルカンの砲門に返された
バレッダの頭部が豪快に吹き飛ぶ
右も左も判らない状況で
両手の銃を乱射するバレッダ
だが、シシルは避けようとしなかった
当たらないと判っているのか
当たっても問題ないのか
そして、俺は何故
当たっても問題ないと言う考えが出たのか
俺自身にも判らなかった
シシルが首元から掛けている三角形のアクセサリー
左手をかざして、横に抜く
『SMASH・BLAST!』
周囲が水墨画のような風景に変わっていき
シシルの持っていた剣に電気が走る
左に構えた剣を
右下に振り下ろす
バレッダに斬り跡が入る
「メルト…オーバー…」
シシルがそう呟くと
バレッダの斬り跡から火が噴き
大爆発を起こした
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エヴィリゴンが破壊した天井から
俺達は地上に脱出した
外では、Neoがスリープモードになっていた
F.A.C.Eがたたき起こすと
Neoはかなり拗ねていた
宥めるのに1時間半は掛かった
その夜、俺はある事を確認した
バレッダとの戦闘の際
エヴィリゴン反応が
もう一つ出ていた事
だが、それは俺の単なる勘違いだったようだ
だが、何故だろう
とても何かが引っかかる
~14th Attack Compleat~




