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救世のグランド・セイバー  作者: S・セリザワ
14th Attack「密秘の白光」
56/146

H-1 銀星君臨


巨大なホール


白く眩しいその空間は

とても冷たく輝いていた


すると、シシルがカプセルに向かって走り出し

カプセルに手を触れると

その中に入った



「な!?シシル、何考えてんだ!?」

「みんな、私のセット・アップが終了するまで守っててくれないかな!?」

「守るって言っても何から」



天井を突き破ってエヴィリゴンの群れが姿を現した



「言ってる側からこれか…」

「蒼也殿、リリル殿は?」

「あっちで寝かせとくよ…」

「んじゃ…行くでござるよ!」



桃菜が分身で大量の相手に対抗

ジュイロは桃菜本体の援護に回る


その隙に蒼也はリリルをカプセルの後ろに寝かせる

俺は蒼也の護衛に回る


「シシル、後何分だ!?」

「えっと…も、もうちょっと…?」

「アバウト!?しかも疑問形!?」

「えっと…ごめん…」


恐らく相当な時間が掛かる

前回の塔での戦いがそうだったわけであるし


早く出来る方法があれば…







そうだ…!


「蒼也!お前の能力で

コンピューターの進行速度を上げることは出来ないのか!?」

「流石にそこまでは…いや、リリルの能力があれば…!」

「出来るのか!?」

「リリルの修復能力は内部システム介入によるクリーンアップも可能なんだ。

それと俺の解析能力を合わせれば、内部システムの加速も出来るかも知れん!」

「………リリルの能力、そんな詳しく説明してたっけ?」

「あ」

「お前まさか夜な夜なフラグを」

「建ててないぞ!建ててないぞ!」

「建ててるんだろ?」

「建ててないぞ!」

「建ててる!」

「建ててない!」

「建ててる!」

「建ててない!」

「建ててない!」

「建ててる!」


「あ」

「あ」



「御託ハ良イノデ、早クリリルヲ起コシテ下サイ」



「…リリルー朝だぞー」

「うん、全部聞こえてたよ」



もの凄く笑顔で俺を見つめてくるリリル

だが、もの凄く怖かった


「えっとこの回線からこう繋がって…

蒼也、右手!」

「あ、ああ」


端子口に右人差し指を入れ

蒼也の右手を左手で掴むリリル



「ねえ好多」

「は、はい」

「今の話、誰にも言わないでね!」


今までに無い蔓延の笑み

口を滑らせたら

明らかに俺を潰す気でいる




女って




怖いな




「データクリーンアップ完了!蒼也!」

「疾しれえええええええええええええええええ!」



蒼也の掛け声と同時に

データの動きが高速化した


30秒も経たない内に

データのセット・アップが完了した



その時


「好多殿!ヒューマンタイプ・LEVELⅢ「バレッダ」でござる!」

「相手は射撃型…拙者達近接型では手に負えぬ…好多殿!」

「おう!今行くぞ!」



するとシシルが



「みんな、ちょっと離れてて!」

「「「「「え」」」」」

「カプセル内部温度急激ニ上昇



爆発シマス」



カプセルが大爆発を起こし

破片が飛び散る


煙の中から

シシルが現れた



「お待たせ、みんな」




シシルは、銀色の武装服に身を包んでいた







~続く~

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