H-99 明かされる暗闇
塔攻略から一日と半日が経った
彼女は未だに口をきいてくれない
なんだか気まずい夕食の時間である。
彼女は乾パンを一つも食べずに
ただ体育座りしながら
ボーッとしている。
『朝食中すまない』
また中将さんの突然通信
俺とジュイロは食べる寸前
他三人は余りの驚きに
乾パンを喉に詰まらせて
水をがぶ飲みしている
「急にも程があるわあああああああああああ!」
『すまんな。とりあえず、昨日言っていた別の防衛軍グループについて話したい』
「ああ、そういや言ってたな」
『うむ、少々長い話になるが良いか?』
「了解した。」
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我々防衛軍は各世界に一つの大型組織として展開している
言うなれば、各世界の防衛軍が
それぞれ別の組織であると言っても過言では無い
その為、場合によっては
防衛軍同士の紛争にも繋がりかねん
まあ、それぞれの世界を守る決意をした者が集結した組織
それが防衛軍だ
そんなことは滅多に起きはしない
だが、他の世界のから他の世界の防衛権を奪おうとしている
すなわち
自分を「防衛軍」と言う「英雄」として
自らの身分の上昇を狙う者が居る
第15世界「ガイクウガ」
ここの防衛軍が現在
この世界の防衛権 を狙おうとしている
この防衛軍の司令官「ウルフ・ノグ」少将
彼はライドが居なくなった今
ここの防衛権をエヴィリゴンを殲滅し掌握することで
英雄として君臨することを
彼は狙っているのだ
恐らく君たちもいずれ出会うだろう
そして、彼は姑息な手段で
君たちに仕掛けてくるに違いない
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「成る程…第三勢力ってヤツか…」
「ライド殿の地位を…狙う…」
「桃菜…」
握り拳を固め、悔しがる桃菜
蒼也は桃菜の肩を優しく抱く
「第三勢力…人を斬ることになってしまうのでござるか…」
「………や…だ…」
「リリル殿…?」
「なんでもない…」
何かに怯えるリリル
ジュイロはそれを心配そうに見ていた
大井町ガタック
02/03 16:35 削除
そして…
「おい、大丈夫か?」
彼女は耳を塞ぎながら後ろを向いていた
体がかすかに震えている
「……終わった?……」
「話が?」
「…うん…」
「大丈夫か?なんか怖いモノでもあるのか?」
「………」
また黙り込んだ
一体この子は…
その時
突然の空からの砲撃
周囲の建物を巻き込み
俺たちは吹き飛ばされた
~続く~




