H-100 銀の少女
「貴方は…敵…貴方は敵…敵!」
その子がそう叫ぶと
あらゆる方向からビームの集中砲火が襲ってくる
とにかく回避しまくる俺
発射間0.6秒の隙に
フレイマーで砲台を打ち抜く
「………!?」
「っ…落ち着けこんっタコ!
俺は別にお前を殺そうとか利用しようとかしに来たんじゃ無い!
助けに来た、そんだけだ!」
「……え…?」
怒鳴ると俺は
すぐそこにあった制御コンピューターに手を掛けた
水槽の解除パスをF.A.C.Eに入力させる
解除は予想以上に早く終了
コンピューターに倒れかかる俺
そこに女の子は話しかけてくる
「私を利用しに」
「来てねぇってんだろ!」
「…何で…?」
「何でも何もお前が何者なのかすら知らんがな」
「…そっか…」
「で、お前は何者だ?名前は?」
「………」
「聞く耳持たずってか…まあいいよ。
とりあえず、俺の名前は月山好多だ。」
「コウ…タ」
「ま、よろしくな」
「………ねぇ……」
「ん?」
「なんで助けてくれたの…?」
「困ってる奴が居て、助けるのは当然だ。それに…」
その時、あらゆる方向から爆発が上がる
アッファが押し寄せてきた
四方八方
全てがアッファに飲み込まれた
逃げ場は無い
幸いにも、培養液の排出は終了した
彼女を背に
プラズマーで周囲を切り払い
フリーザーで撃ちまくる
しかし、一向に数が減らない
最後の切り札
フレイマーでのSMASH・BLASTで
一気に焼き払う
だが、敵はウジャウジャと現れる
明らかなまでの修羅場
だが、俺の後ろには…
負けたくない
ここで倒れたくない
「…もう諦めようよ…勝てっこないよ…死んじゃうよ…」
「バカ野郎!人一人守れないで死ねるか!」
「でも…でも…」
「それに…それによぉ…惚れた女捨てられっかよ……!」
「……!?」
そのとき、天井から射撃が走る
「「「「「好多((殿))!!!!!」」」」」
上空には、Neoの姿
彼の手には四人の姿が
「お前等、無事だったか!」
「Neoが助けに来てくれたんだ。
うちの出来た妹が機転効かして援護要請入れといてくれてね!」
「相変わらずのシスコンっぷりだなこのバカは」
「んだと!?」
「まぁまぁ二人とも…」
「えへへ~、照れるでござるなぁ~」
「桃菜殿…」
「さあ好多、俺の手に乗れ!」
「よぉし、行くぞ!」
俺は彼女を抱え
ブースターで脱出
Neoの手に乗った
その時、警鐘が鳴り響く
「コチラニ大型ノエヴィリゴンガ接近。タイプ「ドラグーン」」
~続く~




