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救世のグランド・セイバー  作者: S・セリザワ
21th Attack「逆転の星々」 
4/146

序章・完結部

眼前に浮いていた巨大空母


撃破不能と思っていたそれは


周囲のエヴィリゴンを巻き込んで崩れ落ちた。


それをしたのは自分自身だった。


自分でも信じられない。


だが、思うことは一つ



-誰かの役に立てた-





すると、向こうから迷彩服と防弾チョッキを着た集団がやって来る。

上空にはヘリが飛んできた。


防衛軍がやって来たようだ。


それを姉御の顔は、青ざめて滝汗を流していた。


一番前にいた巨漢が話しかけてきた。


「「アミリア・リリアン」と「エリ・リリアン」、そして、「月山好多」。私はミッドワン防衛軍・未確認捜査隊隊長「天田白真」少尉だ。君たちには、一度本部に来て貰いたい。」


-また、身に覚えの無いことを押しつけられるのか-


考える事はいつもと同じ。この手の人間は信用ならない。

どうせ嘘だろ嘘だろと言われるのだろう。


とりあえず、俺たちはヘリに乗って防衛軍の基地へ向かう。


三人別々の場所に連れて行かれ、事情徴収に入る。


俺はありのまま起こったことを話した。

信じてもらえるとは全く考えてなかった。


だが、すんなり受け入れられた。

徴収はすぐに終わり、俺たちは軍の食堂で待機となった。


「姉貴達は、何聞かれたんだ?」

「警察署からの帰りから、敵部隊撃破までの経緯ですね。」

「いや~、あんたにライズフレイマーを渡した事で怒られるかと思ったぁ~…。」

「そういえばさ…これは…ライズフレイマーって、一体何の為に作られたんだ?」



二人が止まった。どうやら、言いたくない内容らしい。


気まずい空気の中、少尉さんがやって来た。



「これからの方針が決まった。月山好多、君を「ランスト」へ派遣する。」

それを聞いた瞬間、姉貴が机を叩いて立ち上がった。

「ちょっと待って下さい!好多をエヴィリゴンと戦わせる気ですか!?」

「あれだけの戦闘力を見せてくれたんだ。心配はいらないだろう。」

姉貴と少尉さんは問答を続けている。


その中で、俺はあることを思った。そして決めた。


「姉貴…俺…行くよ!」

「好多…!?」

「ようやく誰かの為に役に立てるんだ。こんなチャンスを見逃せるかっての!」

「…でも…」


ためらう姉貴。

そこに、姉御が囁くように語りかけた。


「お姉ちゃん。好多のこと、信用してあげようよ。」

「エリ…」

「夢を願う事すら世間から拒まれてた好多が、ようやく見つけられた夢へのチャンス…叶えさせてあげようよ…。」



姉貴はしばらく下を向いてから、俺の元へ来た。


「好多…死なないで下さい…!」


姉貴の目は、まっすぐに俺を見ていた。


-----------------------------------



ヘリポートに行き、ヘリへ乗り込む俺。


見送りに来ていた姉貴の顔は、「あなたを信頼しています」と書いてあるように見えた。

姉御からは、サムズアップを送られた。

そして、俺はヘリに乗り、時空世界マッハ4「ランスト」へと旅立つのだった…。






「…行っちゃったね…」

「………エリ………ちょっと来て下さい………。」

「…?」

「白真少尉に…話があるんです」






~序章・完結~

突然ですが唐突に始まりましたグランドセイバー。

元はと言えば他サイトで連載していましたが

ある理由からこちらに移転しました。


まだまだ未熟な文面ですが

よろしくお願いします。

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