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2人の会話 ※200文字
「福岡の方に、面白い昔話が残ってるよ」
「どんな?」
「ある村に未婚の若い娘さんが居たが、ある時、庭の木が悪さを始めた。それを止めようと、娘の父親は木と相撲をとったのだ」
「それで?」
「いや、終わりだよ」
「は? オチは? 未婚や相撲は伏線でしょ?」
「違う違う、そういう意味は全くないの。ちなみに似た話しが他にも沢山あるぜ」
「……昔の人も、オチから開放されたかったのかもな」
うんうんと、小説家の卵達は頷いていた。
福岡の昔話しは本当です。