表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の愛する使い魔さん  作者: 龍冶


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/24

第22話

 

 翌朝、レンとミーラさんが、ベルメリちゃん達の帰り支度を知って、大勢での大移動を手伝ってくれるそうでやって来た。

 ベルメリは『レンさんってひょっとしたら、すごく良い人なのかも』と思えた。最近では、人の噂は当てにはならないと学習しているベルメリだ。『ヤッヤモちゃんを引き取ってからは、色々有ったわね-』と思える。

 皆でニールの館に戻り、ハイスクールに通う面々は、セピアに戻る事になった。

 セーンさんが『セピアは落ち着きを取り戻したようだ』と言っているのでそう決まった。 

 新学期は一年生になるキャイちゃんを連れて行くので、ベルメリは責任を感じている。そうは言っても、感じているだけで、何かするでもなく通うだけだ。ヤコ君は出席日数が足りず留年で、(決して、成績の所為ではないし、カ〇ニ〇グがバレての事でもない)

 キャイちゃんの予想では、次の年度は同学年となり、一緒に卒業の見込みだ。

「それじゃ、良かったわね」

 ベルメリは感想を言っておく。


 べネルさんのお宅では、女の子が増えて、(誤解しているが、訂正する気にはなれないベルメリ)ルーナおばさんは、一安心のご様子。

 キャイちゃんの名は独特過ぎて、学校向きではないからとセーンさんが「キャシー」に改名して養子縁組を届けた。キャシーちゃんはこれが一番の喜びの様子で、実際、名実ともにセーンさんちの使い魔になったつもりの様なキャシーちゃんだ。


 今日は初のハイスクール登校日となるキャシーちゃんと、付き添い風ベルメリ。

「あたくし、大学まで行って、ニールの館の執事になりますの」

 キャシーちゃんが言うので、ベルメリは、『なるほど、代々続いていたらしいグルード家の執事さんちは失職となるけど、最近は職業選択は個人の自由なんだし』と思う。

 そして、ベルメリは前の方にショウカとリリの姿を見つけた。段々歩みを遅くしたくなるが、キャシーはずんずん歩く。『張り切っているものね-』ベルメリは追いつくことを覚悟した。

 ショウカはベルメリが気付く前から分かっていたようで、まだ話をするのは遠い気もしたが、振り向いて、

「久しぶりね、ベルメリちゃん。その子は親戚の子なの」

「親戚じゃないけど、家族みたいな感じよ」

 と言っておくベルメリ。

 リリも振り向き、クスリと笑って、

「ベルメリったら、自分があたしの腕を折ったつもりで逃げちゃって、笑いたかったけど、痛くて笑えなかったの。腕を素手で折ったつもりでいるなんて、信じられない。重量挙げの選手だって、出来るかどうか分からないわね。姿を消した通り魔の仕業だって皆分かっていたのに、知らぬは本人だけって事?あれから欠席しちゃってー、あんたってホントに天然ねー」

「へー、そうなんだ。でもあたしニールにちょっと行きたい気分だったの」

「きゃー、やっぱりニールに行っていたのね」

 ショウカが羨ましがって、叫ぶ。リリは呆れて、

「チーセン君やラーセン君がいたのに、ショウカって恋多き女ね。ヤコ君が本命?」

 ショウカは、リリを睨み

「そう言う事じゃないの。ファンは側に居たいって言う心理よ。あたしには分かるのよ。彼のドラゴンの時の様子がね。カッコ良くてファンなの。二匹で飛んでいたけど、もう一匹は誰なのかしら」

 ベルメリは、ヤッヤモが首を出そうとしていると察し、ポケットを塞いで阻止した。

 しかしショウカは感付いた。(最近ショウカは益々魔女の力を付けて来ていると思える)ベルメリのポケットを見て目をむいた。『あの子なの、信じられない』

 横でその様子をじっと見ていたキャシー、笑いたくても、笑えば理由を聞かれるだろうしと言う所で、口を塞いで耐える。

 だが、リリは聞いてくる、誰でも気づくだろうし。

「あら、何かおかしなことでもあるの。あなたお名前は?」

「キャシーよ」

 笑いそうになった理由を追及される前に、リリにキャシーの容姿を気付かれる。この容姿も役に立つことが知れるキャシーだ。

「キャシーちゃんって言うの。あなたよく見たら随分かわいらしいお顔ね。きっとモテるわよー、ベルメリちゃん。あんたこの子の監督よね、きっと。ふふん、苦労するわよー」

 そう言い放つと、リリはお喋りはやめてさっさと校門をくぐって行った。気が付けばもうすぐ始業時間だ。

「そうだった。一年生の教室まで連れて行かなきゃ」

 ベルメリも慌てる。

「大丈夫よ、ベルメリちゃん、あたしわかるし」

「ううん、こういう時は上級生が付き添わないと、誰も知っている人が居ない子と思われたくないわ」

 そう言って、慌てて一年生の教室に連れて行くベルメリ。とは言え、知っている子がベルメリと言うのも内心あまり影響がない気もした。

「キャシーちゃん、ここがあなたの教室よ」

 と宣言して、一年生の教室にキャシーを残して立ち去ったベルメリ。

 ベルメリは知らなかったが、ハイスクールでのベルメリは既に有名人で、新入生と言えど在校生から話を聞いている子もいた。ベルメリは、チーセンリーセン、ココモ君、そしてヤコと交友関係?がある唯一の女の子だ。


 キャシーは、直ぐ近くの席が空いていたので、取りあえず座って始業を待っていると、横に座っている女子が、

「はじめまして、あたしウインって言うの。あなたは?」

「キャシーよ」

「キャシーなのね。よろしくね、あなたベルメリさんとお友達なのかしら。それとも親類の方なの」

「えーと、家族みたいなものです。血縁関係はないけど」

「血は繋がっていないけど、姉妹みたいにお育ちなのね」

「姉妹と言うより、ベルメリちゃんはあたしのママの替わりもしてくれたの」

「まぁー、ベルメリさんってすごく包容力がおありなのね。良い方みたいだとは思っていましたけど」

 そうベルメリを褒めるウインさんを、キャシーは気に入った。『ああいう人を、包容力があるって世間では言うのねー』

 ひとつお勉強した気分のキャシー。ハイスクールでは、いろんなことを覚えるんだと意気込むのだった。誤解も有りそうだけど。




今日のエピソード、さしたる進展もない、山も谷も無い感じでした。今までの騒動は前回で一応片付いた事にして、次のエピソードの流れを書くつもりです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ