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私の愛する使い魔さん  作者: 龍冶


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第2話

 

 次の二日間のハイスクールの休日を利用して、ヤッヤモはニールに戻るというので、ヤッヤモとしては、セピアには戻る気の様だと認識したベルメリである。

 『へぇ』と思いながら、既にニール永住の様な荷物のベルメリだが、ヤッヤモは荷物の件は無視する気の様だ。話題にはしない。

 休日の朝、おそらくヤッヤモはセーンに連絡していたのだろう、ベルメリの家の玄関に瞬間移動して来た。パパとママは大慌てだ。ベルメリは『しまった。言って無かったっけ』と思ったが、パパとママ慌てたのはセーンの美貌をアップで見た所為らしかった。

 ベルメリは人の美醜に付いて、あまりこだわらない性格である。こだわるのは生きもののそれも卵から産まれた子の育ち時間と言える。やはり幼ければ幼いほど良いって所である。

 ママは、

「えーと、ニールから瞬間移動なさったとか。お茶でも、あ、お昼の方が良いかしら」

 セーン、

「いえ、お構いなく。今日は船を中継してきましたから、直ぐに戻れます。明日の夜に戻って来られるようにしますので、どうぞご心配なく」

 パパは、

「そう願いたいものですが、ベルメリの事だから。お宅の責任ではないと思いますよ。今回は。あの荷物をご覧いただければお分かりかと思います」

 と、苦笑いした。

 セーンも、苦笑いで返す。

 ベルメリ、『な、なによ、この雰囲気』と思うが、ヤッヤモに『ベルメリちゃんが気にする事じゃないからね』等と言われた。ベルメリとしては、何とも言えない雰囲気になったと思える。とは言え、ヤッヤモに言われた通りに気にせず、セーンに瞬間移動でニールに連れて行ってもらうのだった。中継地点の船で、ベルメリの荷物が多くて、他の客に感付かれたようだが、セーンが気にせずすぐに移動したので、ベルメリもそれに倣って気にしないことにした。叫び声は一瞬で聞こえなくなったし。

 そう言った感じでニールのリビングルームに到着したベルメリ。荷物は一瞬でベルメリの部屋に移動された。

 ユーリーン婆は一瞬の事であるが、目ざとく見つけている。

「あら、ベルメリちゃんいらっしゃい。随分お荷物多いけど、ここにずっと居るの?」

 セーンが素早く答える。

「いや、一泊だよ」

「そうなの。あんたがそう思いたいだけでしょ」

 今日は珍しくニキ爺さんも一言、

「おや、ベルメリちゃん。パパは連れて来なかったねぇ」

 どこから入って来た情報なのか・・・。ヤッヤモに決まっているが・・・。

「ええっとう」

 ベルメリは少し言葉に詰まるが、『パパは来なかった事だし、事情をしゃべったって良いんじゃあない?』と思い、その辺の事情をニキお爺ちゃんにぶちまける事にする。これから先、お爺ちゃんの御機嫌は取っておかねばと思うベルメリ。

「それがぁ、うちのパパって随分な利己主義なの。と言うか、秘密主義ね。何でも隠しておきたがって、パパは昔魔の国からセピアに逃げて来た一族なの。でね、パパの一族は戦いの場に行くと、どんな状況だったか分かるんだって。そういう能力、昔は他の国の王様とかに情報を流したりしていたそうなの。それで、たまたまチーセンラーセンとその喧嘩相手の喧嘩の現場を通ったら、その喧嘩の相手って言うのが、パパ達が戦いで負けて国を追われたのと同じ一族だったって。そしてその一族は魔の国の中ではあまり体格も良くなくて、小さくてひょろついてて、見た目は強そうじゃないけど、実際はすごく強いんだって。それに技もあるの。その技って言うのが、獣人相手の技で、戦ううちに獣人が獣化したら、真面に戦ったら敵わないんだけど、あらかじめ作っておいた結界に獣化した獣人を誘い込んでその結界の中で戦うそうなの。その中では獣人とかの彼ら魔人一族より強い相手は魔力が出せなくて、その一族だけがその力を発揮できるんだそうなの。獣人はやられっぱなし。だからチーセンやラーセンもやられっぱなしで、おまけにチー、ラーの相手は酷い奴で、やりすぎでほぼ死にそうなまで痛めつけたんだそうね。チー、ラーの体力と、セーンさんの癒しの力の凄さで助かったけれど、普通なら死亡の事件になって、魔族の彼は殺人者で牢に入れられるはずだったって。何とか言う、何だったかな、とにかく国際機関に訴えたら、処分される事件だったそうよ。ちゃんとした目撃者が居なくてうやむやになったんだけど。あ、パパが知っているんだけど、パパはセピア人って事になっていて、そう言った事が分かるって事になると、嘘の住民って事で困るから内緒にしているけど、何だかセーンさんには申し訳ないし、ニキお爺ちゃんには怖いから会いたくないって言って、ママに勘弁してもらって、ベルメリについて来なかった訳なの」

 一気にしゃべったベルメリ。ニキ爺さんの様子を窺う。ニキ爺さん、じっと天井を見ている。ヤモちゃんでもいるのかとベルメリが見てみると、知らないヘキジョウさんが居た。確か、この前は居なかったと思える。

 そこへセーンさんがやって来た。

「ベルメリちゃん、とても良い話聞かせてくれてありがとうね。ここに一生居てもらったって良いんだけど、セピアのパパが迎えに来る勇気があるかどうかってとこだな。アハ」

 ベルメリにも、セーンさんの何かしら思う所有って感じが、空恐ろしい印象だった。

『この人もこんなふうな雰囲気になる事あるんだ』と感心していると。ニキお爺ちゃん、

「おやおや、君は何処の誰だろうな。『壁の上一家』じゃないのか」

 まだ天井を見上げて話している。

 そこへ、ニーセン、ユーセン君らの家庭教師になっている、ガーレン・バルン先生がやって来た。

「やぁ、ベルメリちゃん。最近は一段と可愛くなってないかな。と言うより、いつの間にかとても美人さんになったねー、こりゃチー、ラーは兄弟の縁を切りそうな勢いだな」

「おい、ガーレン。不謹慎な事言うなよ。追い出すぞ」

「おや、セーンどうしたんだ。珍しくご機嫌斜めじゃないか」

 ベルメリは二人の会話をぽかんと聞いていると、『ベルメリちゃん、キャイちゃんのとこ行こうか。ままごとでベルメリママになってってさ』そうヤッヤモに促されて、ベルメリは『そうね』と思い立つとキャイちゃんのとこへ行くことにした。リビングルームから出ようとしていると、後ろからの会話で分かった。

「ニキ爺さん、あいつはレンもどきのすぐ下の兄弟の子で、レンもどきの甥って言う位置の奴です。何しに来たかな、おい甥」

 ガーレンが情報をニキ爺さんに伝えて、その甥って言うのを人化させると・・・何だかその子もレン似で、セーン達よりも御家族感有だった。

「へぇ、お前の方が俺らよりレンの家族っぽいじゃないか、なんてこった」

 とセーンが何だか愚痴っぽく言うと、そこへ現れたのは何と珍しくも、セーン達の実母、あの魔女の長をやめてセピアに逃げだしたとのうわさのレンの元妻、バールだった。

「セーンちゃあん、ひっさしぃぶりねえ。益々可愛くなっちゃって、あんたの正体は一体何かしら。ホントにあたしが生んだんだったっけ・・・。あ、それよりも、その子の事だけど、似たのも無理ないのよ、何せホントのレンの息子、上のゲルお兄ちゃんの方ヨ、セーン。そのお兄ちゃんと、レンもどきのすぐ下の兄弟が結婚して出来た子なの」

 セーンは頭痛を覚えたかのように、こめかみを揉みながら一言、

「ママ、違うよ。彼らが生むのは自分のコピーだ。そのレンもどきのすぐ下の弟、自分のコピーを産んだだけだよ」

「まっ、でも本当にゲルお兄ちゃんはそのレン似の子と結婚したのよ」

 まだこめかみを揉みながらセーンはもう一言、

「その話は本当だろうさぁ。別に疑ってやしないよ。最近は、結婚ぐらい誰とだって出来るよぉ」


今日は2話投稿しておきます。

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