表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の愛する使い魔さん  作者: 龍冶


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/4

第1話

 

 ベルメリの元気のない一日が、今日も始まろうとしている。ベルメリのクラスメイト、チーセン、ラーセン、ヤコ、そして隣のクラスのココモ・オーカーも来なくなった。つまらないハイスクールになってしまった。

 彼らが転校してくる前は普通にハイスクールに通っていたのに。ベルメリは自分の気持ちが分からなくなっていた。『今日も退屈な一日になりそうねぇ』ハイスクールに向かって歩きながら、ベルメリは彼女の使い魔候補、ヤッヤモに話しかけてみた。というのも、ヤッヤモまで何だか元気がない。

 ヤッヤモにコンタクトしてみたベルメリだが、近頃はヤッヤモも元気がなく、返事をしないこともあったのだ。

 だけど、今朝は返事があった。『ベルメリ様、僕とっても言いにくいんですけど、一度ニールの館に戻って良いですか。セーンに今後の事を言わなければならないと思ていて、僕ベルメリ様の使い魔になるつもりですけど、今のご主人様に契約を切ってもらわないといけないんです』そうヤッヤモに言われたベルメリだが、ベルメリは何だかヤッヤモがニールに戻りたくなっているんじゃないかと思えた。

『ヤッヤモちゃん、もしかしたら、あなたもニールで暮らしたいんじゃないかしら。皆ニールに戻ってしまったでしょ』

『ぼ、ぼく、そんなに大事な約束を反故にするなんて、ぜ、絶対にしませんから。只、セーンに僕から直接ベルメリちゃんの使い魔になりたいって言うべきだと思ったんです。多分セーンは知っていると思うけど』

『ほんとヤッヤモ、ホントになってくれるの・・・』

「キャっ、嬉しー」

 ベルメリが叫ぶと、後ろから来ていたショウカとリリが、呆れて、

「久しぶりに聞くベルメリの発狂の叫びね、あんたこの状況で、何か良い事あったの。グルード家の御一行様は戻ってこないんじゃないかと、皆は思っているのに」

 ショウカが眉をひそめて、何だかベルメリを非難するように言った

「そうだ、あたし、ヤッヤモについて行って、ニールの皆のご様子見て来るわ。そして戻ってみんなに報告してあげる」

 ベルメリのどや顔での宣言に、リリもあきれている。

「ベルメリ、あんた何時からそう言う大層な立ち位置になった訳」

「言っておくけど、私。グルード家のお館様公認のヘキジョウさんっ子達の将来的、あ、今もかも。とにかくヘキジョウさんっ子の『ベルメリママ』なの。覚えておいてね、おーっほっほっほ」

 ベルメリは宣言を終え、内心『少し調子に乗りすぎかな』と思う。

 とは言え、ヤッヤモがセーンさんに申し出に行くという事なので、(ベルメリはヤッヤモがセーンさんと別れづらくなるかもしれないと、その可能性を思って、その場合はそのままニールの館にヘキジョウさんっ子のベルメリママとして暮らし続けるつもりでいた)家に帰るとすぐにニール行きの準備を始めた。

 今回は前と違って、自分の物の中でセピアに置いて行くわけにはいかないものは、全て持って行くことにしていた。ベルメリの部屋の前にはパパがいつの間にか帰って来ていて、そうっと様子を窺っている。きっとベルメリのしている事は分かっている事だろう。

「パパ、ついて来なくて良いのよ。ヤッヤモはセーンさんとの使い魔の契約は取り消してもらうつもりで話に行くって言っているの。話が付いたら戻って来るんだから」

 廊下のパパに言っておくベルメリだが、パパは『それにしちゃ、その荷物はどうなんだ。言っている事と違うんじゃないかな』

「あたし、不測の事態に対処することができるようにしているの」

「そうなのかな」

 ヤッヤモが気を使って、

『きっと戻りますから。ご心配なく』

 パパは、

『ヤッヤモがそう思っても、ベルメリの事だからな。ベルメリが戻らないと言い出すかもしれん』

 そう言われては返答に窮すヤッヤモだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ