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異世界医療~転生した医師は異世界を救う~  作者: 天宮龍星
第1章 エルフの森
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Karte1-4 目覚めた患者

「お、目が覚めたか。」

女性が目を覚ました事を確認した俺は、女性にそう言った。


「ううん……、こ、ここは?」

女性は麻酔で眠っていたからか意識はまだハッキリとはしていなかった様子だ。

俺は


「ここは、俺の診療所。君、血だらけでいきなり現れてそのまま倒れたんだよ?覚えてない?」


とこの場所と何故ここに居るのかを彼女に教えた。


「貴方は、人間ですか……?それにしては、感じるマナに違和感が……」

そう言いながら彼女が起きそうになったので、アスクレピオスが


「ダメですよ!いきなり起きちゃ!大腿骨も折れてましたし、出血も酷かったんですから。」

と彼女を制した。

制された彼女はアスクレピオスを見るやいなや

「貴女は……もしかして……創造神様ですか!?」

驚愕の表情でそう言った。


(創造神?アスクレピオスは医術の神じゃなかったか?)

そう思った俺はアスクレピオスを病室の隅に招いてヒソヒソと彼女が言ったことを聞いた。


「創造神ってどゆこと?アスクレピオスって医術の神だよな?」


「私達神は、それぞれ管理する世界があるんです。私が管理してるのはこの世界、アースラ。だから創造神と呼ばれてるんだと思いますよ。」


「いきなり創造神が目の前に現れてショック死とかしないか?」


「ああ、私月イチ位で顕現する様にしてるので問題ないですよ。」


「なら良いけど……」


そんな会話をしてると

「あの……大丈夫ですか?」

と患者の女性が話しかけてきた。


「ああ、ごめんごめん。大丈夫。」

俺は慌ててそう話した。


「それで、そちらの方ってアスクレピオス様ですよね?」


「そうだよ。医術の神アスクレピオス。倒れてた君を助ける手助けをして貰った。」


「よろしくお願いしますね。」

俺の言葉に、アスクレピオスは優しい微笑みと軽くお辞儀をした。


「アスクレピオス様に助けていただけるとは……恐悦至極です……」

と女性はアスクレピオスを拝んでいた。

それに対しアスクレピオスは


「実際に助けたのは彼ですから彼にお礼言ってくださいね。」

と俺を差した。

女性は俺に向き直って


「失礼しました、私はリーファ。命を助けて頂きありがとうございます。」

とペコっとお辞儀をした。


「自己紹介どうも。俺は桐崎修哉。修哉とでも呼んでくれ。俺は、アスクレピオスに導かれてこの地に来た。色々と世間知らずなとこあるかも知れないけどよろしくな。」

と俺も自己紹介を軽くした。

そして、今回の治療内容をそれぞれイラストや写真で教えた。


「今回、君の怪我は鎖骨下静脈の切断による失血。それと大腿骨転子部の骨折だ。鎖骨下静脈は縫合して、失血分は輸血した。大腿骨に関してはボルトを挿入して整復手術を行った。大腿骨に関しては暫く安静にしてその後リハビリをして歩く訓練して行く感じかな」

と、治療内容を話すと、彼女が


「あの……輸血ってなんですか?それと、縫合?」

と聞いてきた。

俺は角の立たないようにやんわりと


「輸血は、失った血液を補充する事。縫合は専用の糸と針で傷口を縫い合わせることだね。君の鎖骨辺りに縫合した跡あるよ」


「血を補充!?他人の血液を入れるってことですよね?拒否反応とか出ないんですか?」

彼女はどうやら輸血の事が信じられない様子だ。それに対して俺は


「血液にはそれぞれ「型」という物が存在する。同じ型の血液を輸血すれば拒否反応は起きないよ。ただ、別の血液型を輸血したら拒否反応出て危険だけど。君に輸血する際ちゃんと血液型調べてるから大丈夫だよ。」と説明した。


「そ、そうなんですね。実は、私も医者なのですが、そう言った治療法があったことは知りませんでした。」

彼女は驚いた様子を残しつつ、自身も医者である事を話した。


「こっちでは、病とかどうやって治療してるんだ?」

と俺が聞くとリーファは


「薬草等を用いた治療が主ですね。なので、貴方のような針と糸で縫い合わせるとか、他人の血液を入れるとかの治療は無いです。」

とこっちの医療事情を話してくれた。


「これが、アスクレピオスが俺を転生させた理由の1つかな」と思った俺。人々の治療は勿論、この世界の医療の発展を必要と感じた俺は、その責任を感じつつも

(何とかなんだろ)の一言で片付けたのであった

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