自分のステータス
ここが異世界ならモンスターとかいるはずだ、俺は武器を何も持っていない
「持ってる物は日本通貨と本だけか」
俺はこの装備で何ができるのだろうと少し考えていた
このまま街に行っても俺は無一文だ。
職を探す?俺はこの国の言葉を知らない。日本語で通じるのだろうか。
『今日はここで休憩にする!!』
なんだ?この声は近くに人がいたのか?
俺は物陰から見てみることにした
『やっと休憩だとよ。疲れたぜ』
野太い声がこちらにも聞こえてくる。
「言葉は日本語に近しいものなのか?」
俺は思った、こいつらに事情を話したら助けてもらえるのではないかと
『おい!その物陰にいるやつ出てこい』
バレたのか?ここから距離があるのに?
ここはどうしたらいい?
『さっさと出てこないとこちらから行くぞ』
もう出た方がいいな。そっちの方がまだ信用されるだろう。
「すいません。盗み見るつもりはなかったんですが…」
奴らは驚いた顔をしていた
『マジかよ、アニキ本当にいたぜ?』
『当たり前だろ!し…知ってたさ』
俺はこいつらの周りに開いた酒瓶があることに気づいた
「はぁー」
これにはため息しかつけない
『なんで俺らの近くにいた?もしや、山賊か?』
部下からアニキと慕われてる男が急に目の色を変え
辺りに緊張感が走った
[実績を獲得しました『弱者』]
「俺は全てを話した」
異世界に転移する前の事、した後の事も
『それは、大変だったな』
俺の話を親身に聞いてくれてるその男がなぜ部下からアニキと呼ばれてるのか、わかった気がした
『名乗るのが遅れちまったな。俺は近くの街でギルド長をしているダリウスよろしく頼む』
彼は手を渡してきた。握手を求められてるのだろう
「俺も名乗るのが遅れてすまない。霧矢歩だ。こちらこそよろしく頼む!」
俺は握手をし、魔法やこの世界について教えてもらった。魔法は限られた者にしか使えない物で生まれた時に教会に行って調べてもらうらしい。
「魔法か、使ってみたいな」
俺は魔法の本を読んでいたんだ。そう思うのも普通のことだろう。だがいくら本に書いてある文字を読んでも魔法は出なかった
この言葉を聞いてダリウスはポケットの中の物を渡してきた
『ならこのステイタスボードの上に血をたらしてみてくれ』
異世界ものでよくみるステイタスボードだな。
俺はドキドキしながら小さいナイフで指を少し切った
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名前 :霧矢歩
性別:男
レベル:1
HP:25
MP:40
力:F
知力:F
精神:E
速さ:E
器用:E
運:E
魔法適正E
固有スキル
魔法全属性適正
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「本当にこんなのでステータスがわかるのか」
この世界では平均的なレベル1のステータスらしい
「ダリウスさん固有スキルってなんなんだ?」
『おお!霧矢!神の祝福があるんだな」
神の祝福?なんなんだそれは
「それはすごい事なのか?」
ステータスは残念だったがこのスキルがチート能力なのか?
『いや、固有スキルを持っている者は多いいぞ、だがそれをうまく使えるかはお前次第だ!そんながっかりするな結局は自分で頑張るしかないんだからな』
「そうするよ」
ダリウスの言う通りだと俺も思った
『俺らは今夜野営して朝にはギルドに戻るが、霧矢お前もついてくるか?』
今、俺が頼れるのはダリウスさんくらいだろう…
「宜しく頼みます」