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第2話 猫の言葉

作者: ココア

にゃあ~ん♪

にゃお~ん♪

わかってるようで、

以外に通じない猫の言葉。

発音が難しいからね、猫語は。

猫が得意そうにそう話した

というわけで何だか私ってば

満月の夜

猫語講座を受講してます。

まずは基本挨拶ね

「にゃ^^」

わかるかな?

「やあ」とか「こんにちは」ってな意味だね。

「さあ、やってごらん!」

猫の教えるがままに、私は

よくわからないままにひと鳴き

「にゃ^」


違うよ~それじゃあ

「これは、なんですか?」っていう意味になるよ!

にゃ^^って少し語尾を上げて鳴くんだよ、もう!


次、いくよ!

「にゃあ~ん」

わかるでしょ?

「ご機嫌はいかがですか?」だよね。

やっぱりなんだかわからない。

さあ、ぼくに続いて鳴いてご覧

せ~の「にゃあ~~ん」

私も、なんだかよくわかんないけど

猫になった気持ちで「にゃあ~ん」


「わ~何を言い出すんだよ~!」

猫が急に顔を赤く染めた。

「しっ 下ネタは、ちょっと・・・・・・・ね」

「しっ下ネタ??ねえ、私ってば今なんて言ったの?」

「ぼっぼくの口からそんなこといっ言えないよ・・・」

猫があたふたしながら答えた。

気になる・・・・・

よし、もう一度挑戦!

私は満月に向かって

「にゃああ~ん」と鳴いた。

猫が急に寝転がって

前脚で顔を洗いながら

「ゴロゴロ」と鳴き出した。

「え?えっ?私ってば、

また変なこといったのかな?」

猫は、まだ「ゴロゴロ」と言っている。

さっきまで得意げに講義していたのに

打って変わって

普通の猫に戻ってしまったようだ。

猫が人間の言葉をしゃべるなんて

ちょっと生意気だけど

こうやって、猫らしくしていると

なんだか愛らしい。

闇の静粛の中に猫の声だけがこだまする。

「ゴロニャ~ン、ゴロゴロ・・・」

ん?微かに聞こえる・・・・猫の言葉

ぼくをそんなにも・・・

いや、

ぼくは猫で君は人間だから

かなわぬ恋だよ・・・

そりゃ、ぼくだって

イヤじゃないよ、むしろ君と

一緒になれたら、

どんなに幸せなことか・・・・

そう言ってるのか、言ってないのか

なんだかよくわかんないけど

たしかに

そう聞こえた。



私は、この前買ってきた

猫の缶詰を開けてあげて

転がっている猫の前に置いた。

「はい、どうぞ」

猫はむくっと起き上り

また人間の言葉を喋り始めた。

「も~お腹がすいたって意味じゃにゃいよ!」

にゃあにゃあ

(わかってないな~全く・・・)

猫は、ぶつくさ言いながらも

嬉しそうに猫の缶詰を食べている。

私は、その姿を眺めている。

月は、まだまん丸のままだ。

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