はじめに
普段、僕らは精肉店やスーパーで沢山のお肉を見かけます。牛肉、豚肉、鶏肉が、様々な部位に分かれて売られていますよね。お肉は、元は生きた牛、豚、鶏などの肉畜からなるのですが、肉畜がお肉になるまで、次のような過程があります。まず肉畜は屠畜され屠体となり、内臓や原皮を取り除かれ枝肉となり冷却保存され、枝肉は死後硬直した筋肉が再び解硬することで熟成します。そして部位ごとに解体され部分肉となり、小売りに適した大きさに調整され精肉となり店頭に並びます。
ところで、お肉のパッケージに書かれている名前を見て、どの部位かパッと分かりますか?正直な話、僕は、いまひとつピンときませんでした。そこで、部位名の図を検索してみると大体の位置が書かれていますが何だかモヤモヤします。お肉も言ってしまえば筋肉なので、何筋ら辺というのがあるはずです。生物系の学生や筋トレする人の中には、気になる方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、食肉の部位名と解剖学的名称を照らし合わせ、+αの情報として適した調理法なども調べてみることにしました。同様に畜産副生物の内臓肉などについても記していくので、焼き肉のときのウンチクとしてもご活用ください。また、動物の解剖学では、比較解剖学と言って、牛と豚、哺乳類と鳥類のような種差が大切になってくるので、その一端を食肉と内臓肉の観点から味わってみるのも一興でしょう。