君のくるぶしになって
繋いだってままならない手を
置き去りにして僕は
君のくるぶしになって
駆け出したい
潤い染めた五月に
同化してるって
どうかしてるって
君が笑ってくれるなら
とけあう五月に
瑞々しい空の色を
当てられなくとも
立ち上がろうとする
夏の雲の合間
踏み分ける君は
さ迷うことを恐れずに
名付けることも出来ない昼下がり
緑の薫りを纏う風が吹いて
熱を思い出した大地に残した
やわらかな足跡
結び目をほどくように
自由になった足で
勇敢な君は駆け抜けて行くから
繋いだって留まらない手を
解き放って僕は
振り返ることのない五月を
覚えておきたい
君のくるぶしになって




