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ふたりきり  作者: 欠乏症
2/3

おはよう

“はなは さいて ちってゆき”


“みどりは かれて おちてゆく”


“あかと き いつしか しろに なり”


“しろは ふまれて くろに なる”


…だれ?


“おさなご そだてば こ になって”


“こは そとへと かけまわる”


“ひるは あかるく よる くらく”


“さぁさ ねんね と ねかされる”


…唄っているのはだれ?


…小さなこえ。


…少しだけ高いこえ。


“としを とれば めがさめて”


“おてんとさま と おきてくる”


“とりの なくこえ きこえたら”


“あれよ これよ と おなじひび”


…きれいなこえ。


…ちょつとだけ、恥ずかしそうな。


…すきとおった。


…母さんの優しいこえに似てる気がする。


“うごけぬ あさが きた ひには”


“このよが あのよ で かわりなく”


“あのよは このよ と かわらずに”


“さぁさ みてると そら わらう”


…母さん。


…母さん。いるの?


…そこにいるの?


…待ってて。行くから。


…もう少しだけ。


…母さんのこえ。


…聞かせて…。


…『おはよう』って。


…『おはよう』って言ってよ。


…そしたら。


…『おはよう』って返せる気がするんだ。


…僕に。


…もう一度だけでいいから。


…言わせて。


……「おはよう」って。


…………………………












































































“おはよう”


目か覚めたとき、御天道様が『おはよう』って言った気がした。

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